樺太死亡者名簿を新たに入手 旧ソ連抑留で263人、厚労省 - 共同通信(2016年3月7日)

http://this.kiji.is/79417479335429622

終戦後に旧ソ連に抑留され樺太(現サハリン)で死亡した263人の名簿を、厚生労働省がロシア国立軍事古文書館(モスクワ)から新たに入手していたことが7日、同省への取材で分かった。他にも樺太北方領土などで抑留された日本人の記録が存在することも分かり、情報収集を進めている。
263人のうち89人は昨年4月に公表した約1万人の名簿などと重複しており、既に公表済み。他にも過去の資料と重複があるとみられ、厚労省は4月以降、精査した上で公表する。ロシア側には引き続き関連資料の提供を求める。
厚労省によると名簿はことし1月に入手した。

樺太抑留に新資料…送還収容所で263人死亡 - 読売新聞(2016年3月7日)

http://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000779/20160306-OYT1T50089.html?from=yartcl_popin


【モスクワ=緒方賢一第2次大戦後、ソ連樺太(現サハリン)と北方領土、千島で抑留した28万8655人の日本人の動きを網羅した記録群がロシア国立軍事古文書館(モスクワ)にあることがわかった。
帰国への最終関門だった送還収容所で263人が死亡し、強制労働に戻されたり治安機関に引き渡されたりした人を含めて1069人が帰国できなかった新事実を示す資料だ。死亡者については名簿と全員の死亡報告書があった。読売新聞は同館から393枚の文書を入手した。
日本政府は20年以上にわたり、軍事古文書館から資料を入手してきたが、この記録群は収集から漏れていた。厚生労働省は読売新聞の指摘を受け、急きょ死亡者名簿を入手。新年度にも大半の文書を取得する方針だ。

老母の嘆願書、抑留の息子救う「早く御放免を」 - 読売新聞(2016年3月7日)

http://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000779/20160307-OYT1T50009.html?from=yartcl_popin


終戦直後、樺太に抑留された日本人の記録が残されていたロシア国立軍事古文書館からは、幼い孫娘2人を抱えて困窮していた老母が、ソ連軍に抑留された長男の解放を訴え出た嘆願書も発見された。
願いが聞き入れられ、家族はともに本土へ帰還。69年前の嘆願書を目にした孫娘は「家族を守ってくれた証し」と感慨を新たにしている。
「息子茂は収容せられ以来、帰宅致しません。聞くところによれば、現在は豊原で労役に服しております」
こんな嘆願書を送ったのは、南樺太・豊原(現サハリン州ユジノサハリンスク)で雑貨商を営んでいた久保山ハルさん(当時75歳)。1947年3月、息子茂さんの解放を求めて真岡の強制収容所ソ連軍指揮官などに宛てたものだった。
「女子供三人で日常生活にすら不自由がちなところ、私は老衰のため身の自由もきかず、困窮いたしております」と訴え、「内地引き揚げの命令がありましても、この有り様では到底、引き揚げはできません。茂を一日も早く御放免下さい」と便箋2枚につづられている。

言わねばならないこと(68)改憲に「震災」使うな 弁護士・小口幸人氏 - 東京新聞(2016年3月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/iwaneba/list/CK2016030702000133.html
http://megalodon.jp/2016-0307-0953-11/www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/iwaneba/list/CK2016030702000133.html

政府・与党は憲法解釈を変えて安全保障関連法を成立させた一方で、明文改憲の道を進もうとしている。九条という本音を言わずにやる「お試し改憲」のテーマの一つとして言いだしたのが、大災害や戦争が起きた時、政府の権限を強化する緊急事態条項の新設だ。東日本大震災を経験した国民に、災害と言えば受け入れられると考えたのかもしれないが、的外れで、被災地をダシにするなと思う。
震災が起きたとき、弁護士の過疎地への派遣で岩手県宮古市で働いていた。被災自治体の首長が情報を集約し、自衛隊や中央省庁に指示を出していた姿が忘れられない。災害時に最も必要なのは、現場に権限を下ろすことだ。市町村長のレベルで判断し、国はその判断を尊重して動けばよい。
自民党改憲草案は、首相の緊急事態宣言により、内閣が法律と同じ効力を持つ政令を制定できることやすべての人が国の指示に従わなければならないことを定めている。あらゆる権限を内閣が吸い上げて決定するためで、被災地で必要なものとは全く逆だ。それどころか、乱用されて人権が侵される恐れさえある。
日本の災害法制は世界的にも優れている。震災で多くの人が亡くなった事例は、国家緊急権があったとしても防げたわけではない。大切なのは事前の準備。何かが起きてから緊急事態を宣言し、慌てて内閣が政令をつくって、どうなるものではない。
災害時に国会議員の任期を延長するのに改憲が必要との声もあるが、憲法はそのままで選挙制度を変えれば対応できる。憲法をいじりたいから、と始まった話で、まじめに考えているとは思えない。 (小林由比)
おぐち・ゆきひと> 1978年生まれ。東日本大震災後、避難所での相談や被災者支援。日弁連の災害復興支援委員会幹事。

国、辺野古取り消しで是正を指示 翁長氏は係争委申し出へ - 琉球新報(2016年3月7日)

http://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-234439.html
http://megalodon.jp/2016-0307-2319-02/ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-234439.html

石井啓一国土交通相は7日午後、地方自治法に基づき、翁長雄志沖縄県知事に対し米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の移設をめぐり、名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消した処分を是正するよう指示した。これを受け翁長氏は、近く第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を申し出る方針を固めた。是正指示は、4日成立の代執行訴訟の和解条項に基づく手続きの一環だが、再協議に入る前の早期の指示に県側が反発を強めるのは必至だ。
和解と今回の指示を踏まえ、中谷元・防衛相は7日夕、シアー米国防次官補(アジア・太平洋安全保障問題担当)と防衛省で会談し、今後の対応を協議した。

沖縄問題、国連に発信 国際人権法研究会が発足 - 琉球新報(2016年3月7日)

http://ryukyushimpo.jp/news/entry-234069.html
http://megalodon.jp/2016-0307-1550-12/ryukyushimpo.jp/news/entry-234069.html

基地問題など沖縄で起こっているさまざまな問題を国際人権法の視点で捉え、国際社会に訴えようと、研究者などでつくる沖縄国際人権法研究会が6日、発足した。今後、沖縄の自己決定権、環境権、女性の権利、社会権表現の自由の五つの作業部会を設置し、国際人権法と照らした現状を調査・研究する。その上で、国連の人権理事会や各種審査会に、沖縄の人権侵害を報告する活動を展開する。
呼び掛け人は、高里鈴代、星野英一、島袋純、若林千代、阿部藹(あい)、眞栄田若菜の6氏。現在は十数人程度の参加だが、今後、30人ほどの会員参加を目指す。
沖縄大学で開いた結成会で、国際人権法を専門とする阿部浩己神奈川大教授が「国際人権規約に照らして考える沖縄の人権状況」や「活用しうる国際機関とその機能、スケジュールについて」をテーマに基調講演した。阿部氏は国際人権法が必要になる理由について日本国憲法が機能不全に陥っていると強調。沖縄の状況を国際人権法の枠内で捉え直すと、私有地の軍用地への強制使用や抵抗運動の弾圧は「尊重義務」に、米兵による性暴力は「保護義務」に、貧困は「充足義務」にそれぞれ違反している可能性があると指摘した。
翁長雄志知事が国連人権理事会で沖縄の自己決定権の侵害を訴えたことについて「既存国家内で自治などが侵害された時に主張できる内的自決権に沿ったものだ」と評価した。
また、沖縄の人々が今後、国連に人権問題を訴えていく場合、人権問題の解決を担っている、スイス・ジュネーブの国連高等弁務官事務所に沖縄から人を派遣して常駐させて人脈を築いて直接アプローチすることが重要とも提起した。

立憲主義 魂の旋律 「五日市憲法」の歌 元教師が作詞 - 東京新聞(2016年3月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016030790135516.html
http://megalodon.jp/2016-0307-2149-48/www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016030790135516.html

明治初期に現在の東京都あきる野市で生まれ、国民の権利に重きを置いた先進的な内容から「現憲法の源流」と言われている憲法草案「五日市憲法」が歌になった。中学校の社会科教師を長く務めた東京都国分寺市箱崎作次さん(61)が作詞し、歌っている。「この憲法草案こそ、立憲主義の危機が叫ばれる現代の世を照らす光だ」。二つの歌に、そんな思いを込めた。 (榎本哲也

♪今一条の光となって 私たちに語りかける 民の自由と平等こそ かけがえのないものと…

あきる野市のJR武蔵五日市駅から車で十五分ほどの町外れにある「深沢家土蔵」。五十年近く前に草案が発見された場所だ。
箱崎さんは先月二十日、この土蔵の前で、カセットテープのピアノ伴奏に乗せ、自作の「今一条の光となって」を高らかに歌った。
一曲だけのコンサートは、五日市憲法ゆかりの地を訪ねる現地ツアーの中で開かれた。参加者約二十人が、箱崎さんの伸びやかな歌声に耳を傾けた。
「歌で五日市憲法を広めるというのは、私も思い付かなかった」。草案を広く伝える「五憲の会」事務局長で、今回のツアーの案内役を務めた鈴木富雄さん(75)は言う。
「深沢家土蔵の前で歌うのが夢でした」と箱崎さん。東京都の中学校教員として主に多摩地区の中学校に勤務し、東村山二中(東村山市)で昨年、定年を迎えた。地元合唱団に所属し、十年ほど前から歌詞を書き始めた。仲間に作曲してもらい、機会をつくりレパートリーを披露してきた。
授業でよく取り上げた五日市憲法草案の歌は、まだどこにもないと思い「ならば自分が」と昨年、二本の詞を書き上げた。「現代に生きる『五日市憲法草案』を歌う2曲」と、総合タイトルを付けた。
一本は、草案の成り立ちや条文を説いた「五日市憲法草案は謳(うた)う」。もう一本の「今一条の光となって」には、安倍政権による集団的自衛権行使容認などで、立憲主義が危機に陥っていることへの思いを込めた。「今一条〜」の一節「民の自由 平等も みるく世(ゆ)(平和な世の中)なればこそと」は、昨年の沖縄慰霊の日で高校生が朗読した詩にあった沖縄の言葉を盛り込んだ。
いずれも作曲は、東日本大震災被災地支援で知り合った福島県の中学校音楽教師に依頼。昨年八月に完成し、CDに吹き込んだ。希望者に郵送料込み一枚五百円で届ける。「一人でも多くの人に歌ってもらい、今の憲法の大切さを発信してくれれば。依頼があれば、駆けつけて歌う」。問い合わせは箱崎さん=電042(573)1590=へ。
<五日市憲法草案> 私擬憲法(民間の憲法私案)の一つ。東京都あきる野市立五日市小学校の前身「五日市勧能学校」教員で、五日市の自由民権運動に大きな影響を与えた千葉卓三郎(1852〜83年)が、81(明治14)年に起草したとされる。1968(昭和43)年、千葉の後援者だった深沢家の土蔵を調査した東京経済大・色川大吉教授のグループが発見した。204条からなり、表現の自由や教育を受ける権利など、国民の基本的人権にかかわる先進的な内容が多数盛り込まれ、現代の憲法に通じる点が多い。

五日市憲法草案/コンサートナイン2015/箱崎 作次

返済気にせず学んで 法政大教授が給与・退職金・遺産で独自奨学金 - 東京新聞(2016年3月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201603/CK2016030702000145.html
http://megalodon.jp/2016-0307-0954-06/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201603/CK2016030702000145.html

経済的に困窮した学生のため、返済の必要のない新しい奨学金制度を、法政大学(東京都千代田区)の教授がスタートさせた。原資は教授の給与と退職金の一部、遺産の生前贈与で、学生一人当たり年間二十五万円を若干名に毎年給付する。卒業後に奨学金を返済できないケースが社会問題化しており、教授は「私自身が奨学金で学び、返済を免除してもらった。奨学金のあり方を見直すきっかけになれば」と話している。 (編集委員・五味洋治)

経済苦で高校中退、全国に5千人超 授業料無償化5年、支援に課題 - 西日本新聞(2016年3月7日)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160307-00010017-nishinp-soci
http://megalodon.jp/2016-0307-1613-16/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160307-00010017-nishinp-soci

高校授業料無償化が始まった2010年度から5年間に、経済的理由で高校中退を余儀なくされた生徒が全国で5385人、九州で少なくとも754人に上ることが、西日本新聞のまとめで分かった。経済的理由による長期欠席者(年間30日以上)も14年度だけで、全国で2044人、九州で少なくとも約100人。経済苦で学びたくても学べない子が多数おり、授業料免除や現行の奨学給付金制度では、親の所得格差が子の教育格差を生む「貧困の連鎖」を断ち切れていないことが浮き彫りになった。
文部科学省は毎年度、全国の国公私立高校を対象に、中退や長期欠席の理由を調査。経済的理由をはじめ、中退は学業不振など8項目、長期欠席は不登校など4項目の分類から選択させ、全国総数など一部を公表している。
『経済的理由』でなくても、貧困が要因の『学業不振』などに分類される事例も
本紙は、同省や九州の各県市などに10〜14年度の経済的理由による高校中退者と長期欠席者の数を質問。「文科省の公表データ以外は出せない」とした熊本、大分両県以外から回答を得て集計した。
14年度は、経済的理由による中退者が全国で1208人。九州は福岡47人▽佐賀1人▽長崎9人▽熊本27人▽大分9人▽宮崎5人▽鹿児島80人−の計178人。長期欠席者は九州で少なくとも計98人。2県を除く九州の公私立別で中退者は公立28人、私立114人。長期欠席者は公立52人、私立46人となっている。
高校では、授業料以外に教材費や修学旅行費の積み立て、通学費なども必要。教育費以前に、家計を支えるために働かざるを得ないケースもあるという。
複数の自治体の担当者は「『経済的理由』でなくても、貧困が要因となって『学業不振』などに分類される事例も多い」と話した。
14年度から高校授業料無償化制度に所得制限が導入され、同時に低所得層の私立高生への就学支援金は加算。返済不要で使途を限定せず、授業料以外の修学旅行費や教材費などに充てられる高校生等奨学給付金制度も始まったが、なお課題は多い。

実態はもっと多い
子どもの貧困問題に詳しい湯澤直美・立教大教授(社会福祉学)の話 文部科学省が把握している高校の中退理由は、選択肢から一つだけを選ぶ方式のため、複数回答にすれば「経済的理由」はさらに多くなるだろう。不登校の定義も病気や経済的理由によるものを除いており、調査方法の改善が必要だ。義務教育であっても学校納付金がかかり、高校ではより保護者負担が増える。教育格差を解消するには、授業料以外の諸費用を含めた「完全無償化」が望まれる。

「保育園落ちたの私だ」 ブログ投稿発端、国会前で抗議 - 東京新聞(2016年3月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201603/CK2016030702000144.html
http://megalodon.jp/2016-0307-0955-36/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201603/CK2016030702000144.html

「保育園落ちた日本死ね!!!」と題し、子どもの保育園の入園審査に落ちた憤りをインターネットに投稿したブロガーへの共感が広がっている。東京・永田町の国会前では四、五の両日、子育て中の親らが繰り出し、政府への抗議を示した。
「保育園落ちたの私だ」。四日午後六時半、こう書かれたプラカードを掲げて集まったのは、子ども連れの母親ら約二十人。今春、子どもの保育園入園ができなかった母親が、国会前に集まることをネットで呼び掛けた。
先月末、投稿が国会で取り上げられた際、安倍晋三首相が「匿名である以上、実際のことは本当かどうかも含めて確かめようがない」と答えたことなどへの抗議が込められている。
宮本徹衆院議員(44)=共産=は、長女(7つ)の同級生の母親のツイッターを見て、抗議活動に参加。「政府は保育園数を増やしてはいるが、賃金も下がり、共働き世帯が増えている実態に追いついていない」と指摘した。
ネット署名サイト「チェンジ・オルグ」では、保育制度の充実を訴える署名を四日に始め、二万人を超える賛同者が集まった。
きっかけとなるネット投稿をしたブロガーの女性は取材に「正直びっくりしています。もともとあの文章は感情のまま独り言のような感じで書いた文章だったので」と明かす。「多かれ少なかれ同じ環境で困っている人がたくさんいるということなんだなと思いました」と感じた。
待機児童問題については「国が一億総活躍社会ということを言うのであれば、実際の現場もそうなるようにしていってほしい。聞こえがいい言葉だけを言うのではなく、制度などを変えていってほしい」。
二〇一三年に東京都杉並区で大量の待機児童が出た際、働く母親の代表として区に対応を迫った東京都子育て支援員曽山恵理子さん(39)は「専業主婦が育児をするモデルは時代遅れだと、国会議員らが気づくきっかけになればいい。母親だけでなく、父親も地域も含めてみんなで考えないといけない問題だ」と話した。 (福田真悟、松村裕子)

(筆洗)警察に電話する。ところが、出たのは音声ガイダンス - 東京新聞(2016年3月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016030702000154.html
http://megalodon.jp/2016-0307-0956-47/www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016030702000154.html

少年が双眼鏡で近所を観察していたら「殺人事件」を目撃してしまう。警察に電話する。ところが、出たのは音声ガイダンス。
「こちらは警察レスキュー電話です。罪名がお分かりの方は1のボタンを。リストから罪名を選びたい方は2を押してください」…。一刻も早く伝えたいのにこの調子。少年は電話を叩(たた)きつける。米テレビ漫画の「ザ・シンプソンズ」にそんな場面があった。
漫画とはいえ、気持ちが分かる。音声ガイダンスを好む方はあまりいないだろう。パソコンが動かず、焦っているのにプッシュボタンの1を押せ、2を押せ、その他は…では、渋々対応されている気にもなる。
児童虐待の通報や相談を二十四時間受け付ける全国共通ダイヤルの「189」。昨夏に導入されたが、音声ガイダンスの時間が長すぎて、途中で切ってしまうケースが続出した。
厚労省は改善に取り組むというが、切りたくなるのは当然でもある。電化製品の修理依頼ではない。通報にせよ、相談にせよ虐待という口にするには勇気がいる深刻なテーマである。間延びしたガイダンスがその決意をぐらつかせてしまう。
ある地域では81%の電話が途中で切れた。その電話が途切れなければ、防げた子どもの「痛み」や「叫び」もあろう。一日も早い改善を。「189」の番号は「いち早く」と覚えた。「いっぱい苦」ではなかったはずだ。

(私説・論説室から)「一緒に朝を迎えよう」 - 東京新聞(2016年3月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2016030702000147.html
http://megalodon.jp/2016-0307-0957-49/www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2016030702000147.html

ラジオ福島に「月曜Monday 夜はこれから!」というユニークな番組がある。民放なのにCMがない。ローカル番組なのにインターネットの「USTREAM(ユーストリーム)」を通じて世界中で聞ける。
毎週月曜日午後七時から約二時間の公開生放送。元同局のアナウンサーで、現在はフリーの大和田新さんがゲストを迎えて話す。
先週は東京電力副社長で、福島復興本社代表の石崎芳行さん、ボランティア団体福幸浜団を主宰する上野敬幸さんらが話した。
東電がメルトダウン炉心溶融)に関するマニュアルが見つかったと発表したので、大和田さんは「新潟県に言われたら見つかった。なぜ、福島ではなく、新潟なのか」と石崎さんに県民の不満をぶつけた。
両親と二人の子を津波にさらわれた上野さんは「マスコミは五年の節目というが、僕には節目はない。写真があるから子の顔は忘れないが、声がだんだん…」と涙ぐんだ。
テーマは震災に限らない。ゲストは弁護士、映画監督、医師、高校生と多彩。それぞれが「福島」への熱い思いを語る。
大和田さんは二〇一一年三月十一日もずっとマイクの前に座った。十二日未明には「日の出の予定時刻は五時五十五分です」「一緒に朝を迎えましょう」と繰り返してリスナーを励ました。先週の放送も「夜明けは近い」と伝えているようだった。 (井上能行)

rfcラジオ福島 月曜Monday(もんだい)夜はこれから
月曜日午後7時から約2時間の公開生放送
https://www.ustream.tv/channel/rfc-radio
http://www.ustream.tv/channel/rfc-radio

溶けた靴底、必死で逃げた 東京大空襲体験した江東の栗原さんが手記:東京 - 東京新聞(2016年3月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201603/CK2016030702000175.html
http://megalodon.jp/2016-0307-0958-48/www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201603/CK2016030702000175.html

東京大空襲を経験した江東区海辺の栗原育子さん(89)が、手記「戦争反対」をつづった。手記の中には、いとこで、「反戦」を訴え続け昨年4月に亡くなった俳優の愛川欽也さん=享年(80)=とのやりとりもある。 (木原育子)
手記は、B5サイズで四十九ページ。「東京大空襲」「戦後」「おかしい時代」「戦争反対」の四章からなる。戦後七十年の報道も多かった昨年、書き始めた。
栗原さんは埼玉県権現堂川(ごんげんどうがわ)村(現幸手(さって)市)出身。疎開してきた愛川さんらと暮らした。ある日、神田の親戚に野菜を届けるため、一人で上京することに。到着した一九四五年三月十日、東京大空襲に遭った。
シューと弾が夜を切る不気味な響きとともに焼夷(しょうい)弾が降った。栗原さんが履いていたゴム製の靴底は熱で溶け、はだし同然で逃げた。
浅草から隅田川を挟んだ向島方面へ渡ろうと、唯一残った鋼鉄の言問橋(ことといばし)の上は死体で埋まっていた。「必死だった。死体を見ても何も思わなくなっていた」。鉄の熱さと人間の冷たさ。その時の足裏の感触は今も残る。
空襲から四日目、愛川さんや家族が待つ故郷にたどり着いた。玄関先で寝ずに心配した母親から何度もほほをたたかれた。その時、栗原さん以上に泣いて止めに入ったのが、当時十一歳の愛川さん。「かあや、怒んないで。怒んないで」。皆で肩を寄せ合い、命あった奇跡を確かめた。
その後も、足のやけどの治療で病院に向かう時は、いつも愛川さんがリヤカーの後ろを押してくれた。「幼いながらに、人の痛みの分かる子だった」と栗原さんが振り返る。
戦後、愛川さんは俳優を目指し、下積み生活を送った。栗原さんは結婚し、互いに疎遠になっていたが、ある時、愛川さんがラジオで自身の本名を告げ「姉ちゃんに会いたい」と呼び掛けた。二十年ぶりに再会し、交流を続けた。
愛川さんはいつでも、スーツの胸ポケットに小冊子「日本国憲法」を入れていた芸能人としても知られる。栗原さんとの会話も戦争や疎開中の出来事に及ぶことも多かった。
手記はこう締めくくった。「子どもや孫にあのような思いは絶対にさせたくない。絶対に戦争反対」。愛川さんの思いと共にあるような言葉だった。手記は東京大空襲・戦災資料センター(江東区)に寄贈する予定だ。

<元気人@かながわ>横浜市立都岡中(旭区)教諭で詩人 醍醐千里さん(53歳):神奈川 - 東京新聞(2016年3月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201603/CK2016030702000189.html
http://megalodon.jp/2016-0307-1000-05/www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201603/CK2016030702000189.html

現役中学教諭にして詩人。詩集の出版や朗読会の開催のほか、地域FM局のエフエム戸塚ではレギュラーコーナーを持つ。フリーペーパーでエッセーの連載もしている。子どもや親たち、若い教員らにメッセージを発し続けている。
教員生活三十年。教師として二人の子の親として、悩みながら試行錯誤を繰り返してきた。「だれの心も美しく澄んでいる」という真っすぐな言葉を、正面から投げかける。
■営業職から転身
元は証券会社の営業職だった。大学を卒業して一年半ほど勤めたが、教師の夢が捨てられずに転身した。当初は授業も行事も「失敗続き」。授業を終えるとトイレで一人で泣いた日々があったという。
「自信を持って」「成功失敗の数じゃない」−。教員だった両親の言葉を支えに、すべてに全力投球してきた。教え子たちに伝える言葉を常に考えた。あるとき、卒業間際の三年生に贈った詩をまとめてインターネットのブログに載せた。
「魂は磨けば磨くほど光ります」。ふとしたことが心を明るくしたり、曇らせたりすることを詠んだ。澄んだ心を大切にしてほしい、との願いを込めた詩は反響を呼び、二〇一二年に詩絵本「魂の約束」(サンマーク出版)を刊行した。
経済格差による子どもの貧困の増加、スマートフォンなどの情報通信機器の浸透によるトラブル…。学校や教員にとって新たな課題が次々に突きつけられる。それでも「子どもたちは全然変わっていない。やさしく素直で一生懸命」と迷わず語る。いつの時代も子どもは子ども。本質への信頼を持ち続けている。
■母親たちを応援
いま、自身の子ども二人は独立し、二歳の孫がいる。シングルマザーで育ててきた経験もあって、「お母さん」たちに向けた朗読会も開いている。「子育ては大変。でもきついことがあっても大丈夫だよと、寄り添えるような活動をしたい」との思いを込めている。
「おかあさん」という詩がある。「『疲れているときは休んでいいのよ』って おかあさんに言ってくれる人は少ない」と始まり、こう結ぶ。「休んでいいのよ ゆっくりしていいのよのんびりしていいのよ  お日さまの光あふれるこの場所で 今日はゆっくりお昼寝しましょう」 (原昌志)
私の履歴書
1963年 横浜市戸塚区生まれ。小学生のころから詩を書く。
  85年 大学卒業、証券会社入社。
  87年 横浜市立中の国語教諭に。以来、保土ケ谷区泉区、旭区の中学で勤務。
2012年 詩絵本「魂の約束」を出版。
  15年 エフエム戸塚でコーナーを持つ。県内外で朗読会など開催。
  16年 詩絵本「魂の約束」新装版出版予定(しちだ・教育研究所)。

一致団結し安保法廃止を さいたまで87団体など1万人余「総行動」:埼玉 - 東京新聞(2016年3月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/list/201603/CK2016030702000197.html
http://megalodon.jp/2016-0307-1002-12/www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/list/201603/CK2016030702000197.html

安全保障関連法の施行を前に同法の廃止を求める市民集会が六日、さいたま市のJR大宮駅近くの鐘塚公園で開かれた。次々と意見を発表するリレートークやパレードがあり、参加者たちは「立憲主義を取り戻そう」と呼び掛けた。
集団的自衛権行使を容認した一昨年の閣議決定に抗議し、県内各地で活動する市民団体などでつくる「オール埼玉総行動実行委員会」が主催。埼玉弁護士会などが後援し、八十七団体、約一万百人(主催者発表)が参加した。
実行委員長の小出重義さんは「私たちは歴史上の瀬戸際に立っている。一致団結し、立憲主義に反する戦争法をたたきつぶすまで共に頑張ろう」と主張。リレートークでは、幼児の母親や学生らが「平和を守るために戦っていこう」「安保関連法を廃止に追い込んでいこう」と訴えた。
参加者たちは集会後に同公園周辺で行進し、「憲法九条を壊すな」「埼玉から戦いを盛り上げよう」などと声を張り上げた。


「停波」発言 放送局の姿勢を見たい - 朝日新聞(2016年3月7日)

http://www.asahi.com/articles/DA3S12244956.html?ref=editorial_backnumber
http://megalodon.jp/2016-0307-1003-38/www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p

政治的に公平でない番組を繰り返し流した場合、時の総務大臣の判断で、放送局に電波停止を命じることもありうる――。
高市早苗総務相が、こう繰り返し表明している。これまでの総務大臣も同様のことを述べてきた、とも言っている。放送関係者や法学者らによる批判声明が相次いでいるが、考えを変えるつもりはないという。
高市氏は放送法の意義を理解していない。放送法の精神は、憲法が保障する表現の自由を確保することにある。
様々に解釈できる「政治的公平」を定めた第4条を、停波という処分と結びつけるべきではない。番組が政治的に公平か否か、自身も政治家である大臣が判断することには矛盾がある。
いまの自民党は、番組内容にまで踏み込み、威圧ともとれる「要望」や「事情聴取」などでテレビへの干渉を強めている。そんな政権党の大臣が「停波」を口にすることは、放送の自由への圧力と受け止められる。
心配なのは、テレビ報道に萎縮が広がることだ。
「上から無言のプレッシャーがある」「自主規制や忖度(そんたく)によって萎縮が蔓延(まんえん)している」。現場にはそんな声があるという。政権から「公平ではない」と言われるのを恐れて報道が手ぬるくなれば、民主主義社会の基本である国民の知る権利の足元が掘り崩される。
実際は萎縮していないとしても、視聴者が「政権の意に沿った放送だろう」と疑えば、テレビ報道は信頼を失う。高市氏の発言は結果として、こうした疑念を膨らませている。社会にとって大きな損失である。
在京キー局のトップはみな、記者会見で高市氏の発言について問われ、「放送は自主自律」と答えている。その覚悟を具体的に示してほしい。
すでに、この問題を掘り下げて、視聴者に考える材料を提供しながら、自らの姿勢を示した報道番組もある。だが、そうした動きは一部にとどまり、広がりが見えない。
春の番組改編で、政権に厳しくものを言ってきたキャスターが次々と交代することもあり、視聴者は今後の報道姿勢を注目している。テレビ局は報道の担い手として、自分たちの考え方を、もっと積極的に直接視聴者に伝えたらどうだろうか。
放送法第1条には「放送に携わる者の職責を明らかにすることによって、放送が健全な民主主義の発達に資するようにする」とある。それをどう実践しているのか、分かりやすく見せてほしい。

旅券不携帯容疑で少年を誤認逮捕 埼玉県警、釈放・謝罪 - 朝日新聞(2016年3月7日)

http://www.asahi.com/articles/ASJ3642CBJ36UTNB005.html?iref=com_alist_6_03
http://megalodon.jp/2016-0307-1009-51/www.asahi.com/articles/ASJ3642CBJ36UTNB005.html?iref=com_alist_6_03

埼玉県警は6日、外国籍で東京都板橋区に住む10代の少年を出入国管理法違反(旅券不携帯)の疑いで逮捕後、旅券を携帯する義務のない16歳未満であることが判明したため釈放した、と発表した。釈放されたのは逮捕から約6時間後。県警は少年と父親に謝罪した。
外事課によると、5日午後3時5分ごろ、川口市の家電量販店から「(前日)偽造クレジットカードを使用した男が店に来ている」と110番通報があった。武南署地域課の巡査部長(57)が約400メートル離れた路上で、男と一緒にいた少年を発見。外見が20代に見えたなどの理由で署に任意同行し、旅券などを持っていないとして、同日午後4時20分ごろ現行犯逮捕した。
その後、少年の父親が旅券などを持ってきて、少年が16歳未満だと確認。午後10時20分ごろ釈放した。同課によると、少年は任意の調べに対し、自分の正しい年齢を話していたが、身元確認を怠ったという。
出入国管理法は外国人に旅券や在留カードを常時携帯するよう義務づけているが、16歳未満は免除されている。小川実・外事課次席は誤認逮捕について「誠に遺憾。再発防止に向け、指導を徹底する」と述べた。

逮捕女性に紙おむつで勧告 弁護士会が京都府警に - 東京新聞(2016年3月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016030701001685.html
http://megalodon.jp/2016-0307-2200-42/www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016030701001685.html

京都弁護士会は7日、窃盗などの容疑で逮捕された女性(49)=服役中=を夜間に留置施設ではない接見室に入れ、トイレに連れて行く職員の配置を十分にせず、紙おむつを与えるなどしていたのは人権侵害に当たるとして、京都府警に改善を勧告した。
勧告書によると、女性は2014年6月に逮捕されたが、宇治署には女性専用の留置施設がなく、夜間は留置が想定されていない接見室に同9月まで収容、職員が十分に配置されず、紙おむつで失禁せざるを得なかったとしている。
府警留置管理課は、接見室への収容については問題としており「今後適正な処遇を行うよう指導を徹底していく」とコメントした。
(共同)

「過去の魚拓」機能を再開しました魚拓」機能を再開しました - ウェブ魚拓(2016年3月6日)

http://www.affility.co.jp/archives/1472

停止致しておりました「過去の魚拓」機能ですが、再開する準備が整いましたので再開致しました。
理由は下記の通りです。

  1. 本機能の管理部分を削除機能と一元化したことによって、忘れらる権利含む諸々の権利に現実的な対応が可能となったため
  2. 機能をご利用戴いていた方々からの再開のご要望があったため

1. に関しましては訴える人自体すくなく、大手検索サービス等でも対応されていない事があり、今後を注視していき、慎重に判断していく次第です。