https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202301190000241.html
★政界は23日の国会召集を前に各党の動きが活発化してきた。野党は立憲民主党、日本維新の会、共産党、国民民主党、れいわ新選組、社民党と衆院会派「有志の会」の野党6党1会派の国対委員長会談が開かれ、防衛費増額の増税方針に反対、旧統一教会問題の追及、ことに教会との関わりが深いとされる衆院議長・細田博之に対しての説明要求などでまとまった。
★一方、自民・公明は茂木敏充、石井啓一両幹事長と高木毅、佐藤茂樹両国対委員長が会談し、来年度予算案の早期成立や60本程度の政府提出法案の成立などでの連携を確認。また調査研究広報滞在費(旧・文書通信交通滞在費)改革にも着手するとした。既に12日に立憲・安住淳、維新・遠藤敬両国対委員長は国会内で会談、18日にも両党の泉健太、馬場伸幸両代表が通常国会でも「共闘」継続を確認。ところが17日には維新の馬場と自民党幹事長・茂木敏充が会談。憲法改正、安保政策、エネルギー政策、国会改革などで協力することを確認した。維新は40議席の力を発揮し、自民党からも立憲からも秋波を送られ両党と付き合うつもりだ。
★また維新との共闘で疎遠になっていた立憲・共産の国対委員長会談が16日に行われ、共産の国対委員長・穀田恵二が「維新の会や国民民主党をどう規定づけるのか、野党共闘の根本に関わる問題として、大軍拡や憲法改悪、原発推進などを主張する日本維新の会と国民民主党について私たちは野党と考えていない」と詰め寄り、安住は「巨大与党の1強政治に対峙(たいじ)していくため、他党を含めてできるだけ一致点を見いだして国会運営をやらせてほしい」と応じるのが精いっぱいで早くも野党第1党の覚悟や手腕が問われる状況だ。いずれにせよ維新や国民を与党と戦う野党の一員とみることは難しく、野党内に疑心暗鬼を生むだけだ。野党再編の声も聴かれるが、これでは野党分断が関の山だろう。(K)※敬称略