【政界地獄耳】都民を惑わせ続ける小池百合子 出馬表明、自民との関係ぎりぎりまで思わせぶりか - 日刊スポーツ(2024年5月30日)

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立憲民主党参院議員・蓮舫都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)に出馬を固めたことで、現職で3期目の準備を進める都知事小池百合子は判断を迫られている。不戦敗を避けたい自民党が小池にすがる構図で高く売る寸法だったが、蓮舫の出馬の動機が「裏金議員、政治とカネの自民党を絶対に許さない。納税者の気持ちを誰よりも考えなければいけない都民の気持ちに寄り添いたい。反自民党政治、非小池都政姿勢で臨みたい。古い政治と決別して、本当に必要な政策に予算を振り向ける都政をつくりたい」「自民党の延命に手を貸す小池都政をリセットしてほしい。その先頭に立つのが私の使命」と自民党を介して政治とカネと小池に結びつけ、小池が自民党の闇を容認しているイメージを演出した。
★29日、自民党衆院政治改革特別委員会の理事懇談会で、議員に政治資金規正法違反などがあった場合、政党交付金の支給を停止するなど公明党の主張を取り入れた改正案の修正案を提示。公明党が賛成に転ずるという。「早期解散しないとか、相当の交換条件があったのではないか」(野党幹部)と公明党の変節をいぶかる声も聞こえるが、修正案をまとめて維新の改正案を取り入れて何とか法改正をまとめたい考えだ。それでも自民党内では「裏金といえど政治活動に使った」と言い張っていたものが、キックバックを原資とした寄付で税優遇を受けていた事実が発覚。これでは裏金議員たちが政治資金をロンダリングして個人資産にしていた可能性が捨てきれず、新たな火種を抱えたといえる。
★29日、東京都議会が開会し、小池は「都知事に就任して初めての所信表明で『私は都民が希望を持てる都政を展開する』と述べた。この決意は一瞬たりとも揺らいだことはない」と所信表明で3選への意欲を見せたが、ぎりぎりまで出馬表明も自民党との関係も思わせぶりにするだけだろう。最後は自民党の支援は受けないという選択肢も残しての選挙戦は都民を惑わせ続ける。(K)※敬称略