(政界地獄耳)小池は私憤晴らせば自民と組める? - 日刊スポーツ(2017年4月24日)

http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1812567.html
http://archive.is/2017.04.24-052820/http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1812567.html

都知事小池百合子のメッキがはがれ始めた。今月18日に元首相・小泉純一郎自民党元副総裁・山崎拓、元幹事長・武部勤、幹事長・二階俊博らと小池が会食。偶然を装い途中から首相・安倍晋三も同席した濃厚な会合は、表向き小泉政権の同窓会だが、その生臭さは群を抜いていた。
★21日、二階は会見で「都議選が終わってから協力体制をどうするか」が話題になったと認め、自民党と「都民ファーストの会」が連携することを示唆した。小池も同日の会見で「連絡を受けて会合に行って二階幹事長がいて大変びっくりした。二階幹事長とは長い間、政治活動をともにしてきたし、『都議選が終わってから協力体制をどうするか』という話も頂いた。都政の課題は国と連携していかないといけないものが複数あり、その点では大変、心強い確認ができた。安倍総理大臣は別の会合に来ていたが、小泉元総理大臣をはじめ、重鎮がいるのであいさつに来られ、『小池さん、お手柔らかにお願いします』と声をかけてもらった。大変和やかなムードだった」と振り返った。つまり都民ファーストと称して政治塾まで開き、国政にも足場を持とうとしていたものは、自分をコケにしてきた自民党都連の憎き都議の一部や一部の都連国会議員追い落としが目的で、手打ちは党本部の幹部と行い、その見届け人に小泉、山崎、武部らが使われたということだ。
自民党政治を批判したのではなく、一部の私憤を晴らせば元の自民党と組めるという理屈が今後都民に通用するのだろうか。それならば自民党本部は小池批判を繰り返してきた前都連会長・金融相・石原伸晃官房副長官萩生田光一、元財務副大臣菅原一秀、徹底して小池批判を繰り広げる官房長官菅義偉の発言へのペナルティーが必要ではないのか。小池は、「自民党本部と自民党都議団というのは別の組織だと考えているのか」との問いに、「ノーコメント」とかわした。これで公明党も都議選が終われば元さやに収まることが分かったが、手の内を早く明かしすぎた小池を都民は受け入れるのか。(K)※敬称略