(政界地獄耳)自公で負け…どっちもショック - 日刊スポーツ(2017年7月25日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1861335.html
http://archive.is/2017.07.25-075135/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1861335.html

★自公支援の候補者惨敗で終わった仙台市長選挙。野党共闘は終始優位な選挙戦だった。最大のターゲットは安倍政権。都議会議員選挙の勢いが続き自民党支持者や無党派層野党共闘の意味を実感した。「自民党内の衝撃は計り知れない。仙台は東京に似た巨大政令指定都市有権者がおきゅうを据えたなどの生易しいものではない。明確な逆風だ。だが、民進党を軸にしたからといって民進党支持ではない。安倍の暴走を止める野党共闘に支持があったのだ」(労組関係者)。
★どうやら有権者の受け皿さえあれば世論は動くということだろう。政権の脆弱(ぜいじゃく)さが露呈したともいえるが都議会議員選挙との違いは、公明党都知事小池百合子率いる都民ファーストと共闘して、自民党単独で惨敗した構図ではなく、自公の枠組みで負けたということだ。この後は横浜市長選挙、茨城知事選挙と続く。「公明党の焦りもあるだろう。今後、憲法9条改正にかじを切ろうとする安倍政権から距離を置くのではないか」(政界関係者)。
★5月に公明党副代表・北側一雄は「憲法の解釈を超えるような改憲であれば、明確に申し上げたいが私たちは反対」と発言。また2月には公明党中央幹事会長・漆原良夫が「数で押し切ってはいけないというのが基本的な考えだ。国民の声を幅広く聞く。野党第1党の民進党の声も反映されるような内容でなければ、憲法改正の環境ではない。(自民党憲法9条改正に取り組んだ時が自公連立の転換点になるのか、との問いに)私もそう思う。ここが1番のポイントだ」と答えている。連立離脱の示唆と選挙結果。自民党という知恵は安倍政権をそれでも守るのか。(K)※敬称略