【政界地獄耳】自民党派閥の政治資金パーティー疑惑 野党から爆弾質問の可能性も - 日刊スポーツ(2023年12月7日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202312070000026.html

★6日、首相・岸田文雄は政府与党連絡会議で、自民党の派閥の政治資金パーティー疑惑について「国民に疑念を持たれていることは遺憾だ。政治の信頼を回復するため、自民党として強い危機感を持って一致結束して対応する」とし、「訂正が必要な場合は適切に訂正を行い、丁寧に説明するよう幹事長を通じて指示している」と決意を述べた。

★同日午後には首相をはじめ、副総裁・麻生太郎、幹事長・茂木敏充、総務会長・森山裕政調会長萩生田光一、選対委員長・小渕優子参院会長・関口昌一、参院幹事長・世耕弘成が出席するいわゆる8者会合を開き、派閥のパーティー開催自粛を申し合わせた。事態はどんどんと拡大化する模様だが、8日には衆参両院予算委員会の集中審議が予定され、野党からは厳しい追及が予想される。党幹部は捜査の推移が読み切れない中、13日の会期末までなんとか乗り切り、事態の収拾にあたるという綱渡りの対応だ。野党からは取り組みが不十分という指摘だけでなく、爆弾質問が出る可能性もあり緊張は高まる。

★首相は状況を見ながら、予算委員会の中で自身が岸田派(宏池会)の会長を務めているが、会長を退き同派座長・林芳正に会長代行または会長職を譲る、党内に政治とカネの政治倫理改革本部(仮称)を設置するなど、国民に分かりやすい対策をスピード感をもってあたることまでも打ち出す方針があるようだ。だが、捜査が安倍派の秘書や事務総長ら政治家の中枢に及ぶ場合は政権自体の危機に直結するだけに、そのリーダーシップが問われることになる。議論は当然、政治資金規正法の罰則強化や献金の仕組みの改正などに移るだろうが、野党の要求をのまざるを得ないところまで追い込まれるのか、国会が閉会してリセットできるのか。8日の予算委員会は1つの天王山といえる。だが特捜部は越年覚悟で全国から人員の増強を図っているともいわれ、予断を許さない。(K)※敬称略