【政界地獄耳】いくらでも代わりいるコンビニ内閣 - 日刊スポーツ(2022年11月12日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202211120000066.html

★間抜けトリオが岸田政権のアキレス腱(けん)になっているのではないかと野党議員が指摘する。ずさんというよりデタラメな政治資金収支報告書を連日問われている政治資金の所管大臣、総務相・寺田稔。同省ではいじめ対策を構築しようとしているが、「生産性がないものは行政の支援に値しない」などとLGBTなどを批判してきたが、委員会で問われても一向に謝罪しない総務政務官杉田水脈

★そこに岸田内閣の足を猛烈に引っ張る強力な人材が登場した。「だいたい法相は朝、死刑(執行)のはんこを押す。昼のニュースのトップになるのはそういうときだけという地味な役職だ」「今回は旧統一教会の問題に抱きつかれ、私の顔もいくらかテレビに出るようになった」「外務省と法務省は票とお金に縁がない」などと発言した法相・葉梨康弘。当初は官邸に呼ばれ厳重注意を受けたが政権は一転、法相更迭にかじを切った。「今後、旧統一教会問題は文科省の議論から法務省に議論の主戦場が移る。文科相の答弁も危なかったが、法相がこれでは持たない」(自民党幹部議員)となったのだろう。

★これほどまで自民党議員の質が低下したかと憂うばかりだが、自民党の支持率は下がらず動じない。こんな内閣の任命責任はどうなると首相・岸田文雄を責めたところで、今後も低レベル発言は内閣から続くだろう。それならば早々に法相をすげ替え、岸田内閣の失政というイメージを切り離したかったのだろう。

★そもそも政権は前経済再生相・山際大志郎を辞任させたら辞任ドミノが起こるなどと恐れていたふりをしていたが、山際のクビをあっさり差し出し4日後には党の役職に就けるなど、さして痛手もない。まして辞任ドミノなど起こらない。お手軽なコンビニ内閣、このレベルなら代わりはいくらでもいるということか。(K)※敬称略