(地獄耳) 自民議員に三権分立を守るか否かの踏み絵 - 日刊スポーツ(2020年5月16日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202005160000042.html

検察庁法改正案問題は11日、自民党幹事長・二階俊博が会見で「どさくさに紛れているつもりは全くない。時間が足りなければ、国会の人たちが知恵を出すことになるので、心配することは全くない」と高をくくっていたが、ツイッター上では15日、衆院内閣委員会での「強行採決に反対する」との書き込みが70万件を超えた。首相・安倍晋三は14日の会見で「今回の改正により、三権分立が侵害されることはもちろんないし、恣意(しい)的な人事が行われることはないことは断言したい」としたが、この日、「検察の独立性がゆがめられる」と元検事総長松尾邦弘ら検察OBが、法務省検察庁法改正案に反対する意見書を提出。ネットでも猛反対が起きている。自民党議員にとって、これは、三権分立を守るか否かの踏み絵となる。

★恣意的な人事は行わないとしながら、自民党衆院議員・泉田裕彦は13日のツイッターに「検察庁法の改正案は争点があり国民のコンセンサスは形成されていません。国会は言論の府であり審議を尽くすことが重要であり強行採決は自殺行為です」と書き込んだら、内閣委員会の委員を外されたという。一方、環境相小泉進次郎は「法案が審議中でもあるので大臣としてのコメントは控えたいと思う」と「募ってはいるが募集はしてない」に匹敵する迷走答弁。審議中だからこそコメントが求められる。

★その内閣委員会では13日、行革相・武田良太が野党から「検察官の勤務の延長を今、ここで決めなければいけない緊要性は一体どこにあるのか」と問われ「法務省の関係部局でいろいろなことが審議されたんだと思います。(中略)その変遷については、私は法務省の職員ではありませんので、そうしたことに口を挟む立場にはないわけでありますけれど」とした。つまり法相・森雅子が答えるべき答弁と強調したといえる。自民党内にもこの強引な法案に、“政治家の良心”の葛藤があるようだ。(K)※敬称略