【政界地獄耳】野党からの質問避けるための萩生田党4役人事だったか - 日刊スポーツ(2022年8月11日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202208110000086.html

内閣改造は旧統一教会や関連団体との「関係」を認めた7人の閣僚を外した。経産相萩生田光一は更迭されることに「一部報道で骨格は維持すると出ていて、俺は骨格じゃなかったのかという思いもある」と反発したが、文字通り旧統一教会関係閣僚というレッテルでは、萩生田は骨格ではなかったといえる。まして後任に安倍派のライバル議員、1期先輩の西村康稔を据えるなど面白い人事だったわけではなかろう。それでも政調会長に横滑りしたのだから、この人事は国会で野党の質問を受けさせないための人事だろう。答弁義務がない党4役に逃がしたともとれる。

★国会は旧統一教会問題と組閣で沸いているが、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会元理事・高橋治之の個人会社が、大会スポンサーの紳士服大手「AOKIホールディングス」から多額の資金提供を受けたとされる事件で、AOKI側が「スポンサー料」として支出した2億3000万円は組織委ではなく、元理事の会社に入金されているなど収賄容疑が堅く、東京地検特捜部はさらに捜査を続けているが、高橋はいまだに逮捕されていない。

★政界関係者が衝撃的な絵解きをする。「この事件を五輪汚職とみていたら見誤る。これは電通という巨大企業のうみを出す電通事件ではないか。五輪すら『電通のイベント』といわれ、国家的行事の多くが電通仕切りでないと実現できなくなっている現在、電通の持つ力とともに問題点をあぶることが目的ではないか。首相が改造を急いだのには検察がその方向で捜査を進めていることがあるともいわれている。場合によってはバッジ(政治家)の所得税法違反も視野にあるともいわれる」。確かに今週に入り政界には同様の怪文書がまかれている。電通は多くの企業の広告やイベント、スポーツ利権を持つ。自民党の広報宣伝も担い、幾度となく選挙で勝利に導いてきたがさてどうなるのか。お盆明けに注目だ。(K)※敬称略