【政界地獄耳】「問題ない」被害者の前で言えるのか 旧統一教会系議連に80人以上の自民党議員 - 日刊スポーツ(2022年7月28日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202207280000108.html

★元衆院議員・金子恵美の説明は矛盾に満ちている。テレビ番組で旧統一教会に触れ「信者が特定の政党や議員を支持するのは権利だし、来る方をむげに断ることはできない。選挙は手が必要なので、ボランティアで入ってくれたらありがたいと思ってしまう」と持論を述べた。だが支援する候補者を信者が自由に決めているわけではない。支援する候補者は教会が決める。あえて言えばむげに断ることが必要だったのではないか。調べようがないというのは候補者陣営の不作為に他ならない。

★そのうえで「私自身も、世界平和連合だったと思いますが、電話がけだとかポスター貼りだとか、詳細は分からないが、選挙のときに入ってもらった可能性がある」と言いだした。「寄付金や会費をもらったり、お金のやり取りがあると、バックボーンや裏をとっていないと問題。線引きをしないといけない」と勝手に支援することまで管理できないが、カネのやり取りがある場合はだめだとした。その線引きとやらをご本人は現役の時にできていたというのか。説明ではできていなかったように聞こえる。選挙管理責任者や候補者は何もわからないで選挙をやっているのでは別の問題も起こりかねない。

★26日、自民党幹事長・茂木敏充は会見で、旧統一教会について、「自民党として組織的関係がないことをしっかりと確認している。党としては一切関係ない」と、関係を金子のように薄く見せようとしたが元首相、衆院議長、防衛相、文科相国家公安委員長と現内閣や周辺にも関係がある閣僚らが多く「旧統一教会系議連」には80人以上の自民党議員が名を連ねている。自民党中枢の政治家たちの旧統一教会との癒着ぶりが相次いで明らかになっているが「何の問題もない」と開き直る者から「知らなかった」ととぼける者まで、多額の献金で家庭が崩壊した被害者たちの前でも言えるのだろうか。どうも立脚点が違うのではないか。(K)※敬称略