(政界地獄耳) 米国務長官ルール無視の横田基地入国 - 日刊スポーツ(2020年10月8日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202010080000031.html

★米トランプ大統領新型コロナウイルス感染による入退院などで騒がしい6日未明、米ポンペオ国務長官横田基地に降り立ち東京で開かれる日、米、豪、印の4カ国外相会合に参加し、中国の脅威に対抗するため各国との連携の強化を確認した。中国をにらみ価値と戦略を共有する国々で結束することで、いわばアジア版NATOをつくろうという考え。大統領選挙前にまとめ上げたい代物といえる。

★ポンペオ長官は当初、日本訪問の後、モンゴルと韓国も訪問する計画だったが、トランプ大統領の入院を受けて2カ国の訪問は取りやめた。ところがワシントンでは米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長をはじめ、ハイテン統合参謀本部副議長やマコンビル陸軍参謀総長、ギルデイ海軍作戦部長、ブラウン空軍参謀総長ら10人以上が、コロナ感染の疑いで自主隔離に入った。そこで気になるのがポンペオ長官の来日がなにごともなく羽田ではなく横田基地だったということだ。17年11月。トランプは大統領として初来日を果たすが横田基地から入った。まさに米国の領地に行くかのごとく。

★日米関係者はそれまで大統領の訪日には羽田を使うことにしていた。独立国への礼儀だからだ。それをトランプは壊し、今では国務長官までも堂々と横田基地から入国する。だが、今はコロナ禍だ。我が国の検疫と安全確保のルールなどは一切無視された。それを政府は受け入れ未明の基地到着とはいえ、メディアはそれを問題視する風もない。外交の世界でこれが米国の2票目の国と笑われるゆえんだ。日米首脳にはコロナ対策などなくへのカッパか。(K)※敬称略