「言葉の海へ 第30回」ぼくは護憲論者です。(鈴木耕) - maga9 (2018年5月1日)

http://maga9.jp/180501-2/

5月3日、憲法記念日です。それにちなんだ原稿を書きました。ご興味があったら読んでみてください。

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最近「護憲的改憲論」とか「立憲主義改憲論」というような意見を聞くようになった。繰り返すが「マガジン9」は「日本国憲法第9条の精神」、すなわち非戦・不戦・平和という9条の持つ意味を「9」に込めたのだ。
ぼく自身は、発足からかかわったのであり、9条を守りたい、という気持ちにはいささかの揺らぎもない。しかし、これはあくまで「マガジン9」のスタッフの一員としてのぼくの信条であり、他のスタッフや書き手、協力者のみなさんに、それを押しつけるつもりはないし、押しつけても来なかった。
だから、「9条の精神を守るためにも、憲法に不戦の意志をきちんと書き込むことが必要だし、そのためにも『自衛のための組織』としての自衛隊の存在を明記しなければならない」とする意見は、それはそれとして尊重する。
ただし、それはぼくの意見とは違うということを、ここにはっきりと言明しておく。ぼくは、そういう「改憲」であっても認めるつもりはない。
「護憲的改憲」を主張する人たちによる「改憲項目」の一つひとつには、納得できる内容が多い。その通りだなあ、と思うこともある。しかし、なぜそれを「憲法」に書き入れなくてはならないのかが判然としない。ほとんどが、一般の法律で片付くような条項ではないか、と思うのだ。

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