(政界地獄耳)連合のパワハラからどう逃れるか - 日刊スポーツ(2018年5月2日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201805020000179.html
http://archive.today/2018.05.02-011847/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201805020000179.html

★国民民主党が結党するにあたり、民進党は新党に参加しない場合は離党届を出すように要求。民進党無所属の会衆院議員・安住淳は「追及を一生懸命しろというのが国民の声じゃないの」と発言。1日、党に離党届を提出した。当面は無所属の考えを示している。また「前原は、いまだに我々をだましたとも思っていない。そういう人と政治行動は一緒にできない」とした同党衆院議員・福田昭夫も、今月7日にも離党届を提出し、立憲民主党への入党を示した。また無所属の会代表の衆院議員・岡田克也参院議員・小川敏夫らも新党には参加しないと表明している。
★昨年秋、当時勢いのあった希望の党代表で都知事小池百合子と、当時の民進党代表・前原誠司、連合会長・神津里季生が仕掛けた野党分断作戦。あわよくば、自民党と連立ももくろむ邪道政治を推進した。それまでは野党共闘でまとまろうとしていた野党全体の議論を粉砕。「排除の論理」で旧民主党復活に掛けた。この極めて政治音痴な展開で、小池は希望の党からも追いやられ、前原は政界に居場所もない。目的は野党を分断し壊滅させることであるならば、3人の計画は勝利したともいえる。
★国民民主党というなんともすわりの悪い新党を再び促しているのは、神津だ。先月29日には「民主党政権が崩壊して以降のバラバラ感、ガタガタ感…。そのことの反省が1人1人の政治家にどこまであるのか」と発言。ある民進党議員は「そっくりそのまま返したい」と、不快感をあらわにした。19日の会見でも神津は、新党参加者が伸び悩んでいることにしびれを切らし「信頼感のある振る舞いがないと、心より応援するということになり得ない」と、参加しないと支援しないぞと脅しをかけた。連合の言う心からの応援とは何か。ある野党議員は「これは民進系議員の働き方改革だ。連合のパワハラからどう逃れるのか。連合の政治的野心に利用されないようにするための闘い」と言い放った。メーデーにふさわしい発言だ。(K)※敬称略