(政界地獄耳)連合右派が野党共闘の邪魔になる - 日刊スポーツ(2018年9月5日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201809050000305.html
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★4日午後、国民民主党は代表選挙のための臨時党大会を開き、玉木雄一郎を新代表に選出した。事実上の再選だが同党の先行きは不透明だ。玉木とともに大いに喜んだのは連合、ことに右派だろう。民進党が分裂し立憲民主党、この5月に希望の党から国民民主党、そして無所属議員と大きなくくりで3つに分裂したが、連合右派、すなわち民間労を当てにしたいといっているのは国民民主党だけだ。

★無所属議員たちは連合の全面支援がなくとも勝てる議員たち。立憲民主党は連合左派を軸にいくつかの労組が支援したり組織内候補を出す関係だ。それも希望の党代表・小池百合子(当時)の踏み絵騒動で野党分断が成功したからだが、野党再編が進まないのは、国民民主党を支える連合右派が憲法改正だとか安保関連法賛成だとかの踏み絵呪縛にとらわれているからと、たいして票も出せないくせに、共産党だけとは一緒にできないとのように唱えているからだ。つまり国民民主党というより連合右派が野党共闘の邪魔をしているのだ。

★それを玉木が乗り越えられるとは到底思えず、結果、国民民主党の末路は来年の参院選挙で玉砕となるだろうと政界では言われている。まして連合は先の新潟知事選挙で野党候補の支援を決めたものの、右派は自民党候補を事実上支援。現場の選対からは「連合の支援が逆に命取りになる」とまで言われた。先月31日、連合会長・神津里季生は会見し、沖縄県知事選(30日投開票)で野党が推す自由党幹事長・玉城デニーを推薦する方針を表明した。だが、ここでも連合右派はオール沖縄には自治労共産党がいるという理由から、自民・公明・維新が推薦する前宜野湾市長・佐喜真淳の支援に回るといわれている。今、連合が関与する選挙は要注意というのが野党議員の声だ。連合は罪作りだと自覚したほうがいい。(K)※敬称略