東松山の少年暴行死事件 学校と福祉、連携必要 合同検証委が中間報告:埼玉 - 東京新聞(2016年11月30日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/list/201611/CK2016113002000141.html
http://megalodon.jp/2016-1130-0952-43/www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/list/201611/CK2016113002000141.html

東松山市都幾川(ときがわ)河川敷で八月、吉見町のアルバイト井上翼さん=当時(16)=が、中学三年の三人を含む少年五人から暴行を受け、死亡した事件で、県と同市、川越市の各教育委員会による合同検証委員会の沢崎俊之委員長(埼玉大教育学部教授)は二十九日、再発防止に向けた中間報告を県教委の関根郁夫教育長に提出した。
報告書では、中三の少年らについて「学校ではすでに指導効果が期待できない状況となっており、さらに家庭環境が悪化すれば非行傾向がより強まっていくことが容易に予想される状況だった」などと分析。「学校と(児童相談所など)福祉行政との連携により、中学以外での教育も必要とされたのではないか」と、自立支援施設などの活用の必要性を指摘した。
関根教育長は「提言をしっかり受け止め対応を考えたい。大変重たい事件だ。二度と起こさないために、社会を学校から変えるぐらいの気持ちでやる必要がある」と述べた。
この事件では、東松山、川越両市の教育委員会も独自に検証作業を進めている。合同検証委は本年度中に最終報告書をまとめる方針。 (冨江直樹)