本紙掲載・佐藤さん政治まんが 鳩山元首相に聞く「風刺や批判 愛を感じた」 - 東京新聞(2016年10月2日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201610/CK2016100202000133.html
http://archive.is/2016.10.02-023129/http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201610/CK2016100202000133.html

鳩山元首相が選んだ1枚。2009年9月15日掲載の「あした出航」。鳩山政権発足を前に、政権の実権は小沢一郎幹事長(当時)が握っていることを暗に示した


本紙朝刊で連載している佐藤正明さんの政治風刺漫画の傑作選「まんが政治VS政治まんが−七人のソーリの一〇年」(岩波書店)。佐藤さんが傑作選の中で「政治まんがに最も貢献してくれた政治家」として挙げた鳩山由紀夫元首相に、風刺するメディアと政治家の関係を聞いた。 (清水俊介)
−長く風刺の対象だったが、不愉快に感じたか。
「あまり不愉快に感じたことはない。佐藤さんの漫画は、風刺をしながら、どこかに愛情を感じる。批判されているはずの人間が笑ってしまうようなところがある。風刺の対象にしてくれることはうれしいことだ」
−風刺や批判に対して、権力者はどうあるべきか。
「権力者は批判にさらされるもので、むしろ批判もよしとしたいと思っていた。私は、意のままに政治を動かすような権力者のイメージは持っていなかった。本来、権力者は国民の意思に沿う仕事をすればいい」
−政治家には、風刺や批判を受け流すユーモアのセンスも重要になってくる。
鳩山元首相が選んだ1枚。2009年9月15日掲載の「あした出航」。鳩山政権発足を前に、政権の実権は小沢一郎幹事長(当時)が握っていることを暗に示した
「私は記者とも仲良くし、ユーモアを持って接したかった。例えば、毎日同じことを聞かれると『少しは違うことをしゃべってあげたい』と思ってしまう。そのサービス精神が失敗の原因だった」
−今でも民主党政権の失敗が激しく批判される。
「自分の至らなさで、約束したことができなかったのは致命的。批判はその通りだと思う」
−現在の政権とメディアの状況をどう見るか。
「メディアはどんなことがあっても、政権に対して一定の距離を保たなければいけない。本来なら厳しく批判するべきところでも、今は政権に追随するような報道が多過ぎる。政権側の圧力もあるだろうし、メディア側の自主規制もあるだろう。悲観的だ」