衆院2補選 北海道5区は自民が勝利 野党共闘善戦及ばず - 東京新聞(2016年4月25日)

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夏の参院選の前哨戦となった衆院北海道5区、京都3区の補欠選挙は二十四日投開票され、北海道5区は自民党新人和田義明氏(44)=公明、日本のこころ推薦=が接戦を制し、京都3区で民進党前職泉健太氏(41)=社民推薦=が大勝した。与党は、京都3区で不戦敗を選び、一勝にとどまった。参院選与野党の攻防が激しさを増すのは確実だ。安倍晋三首相は、熊本地震発生を踏まえ、政権内で見送り論が強まっている「衆参同日選」の可否を慎重に判断する。
今回の補選は第三次安倍内閣発足後初で、民進党にとっても三月の結党後初の国政選挙。与党は、無所属の野党統一候補との一騎打ちとなった北海道5区に専念し、総力戦を展開した。民進党野党共闘の試金石としてきた北海道5区で善戦したが、及ばなかった。
首相は北海道5区の勝利に関し「極めて参院選に向け重要な選挙だ。勝利できたのは大きい」と述べた。自民党茂木敏充選対委員長が記者団に明らかにした。
民進党枝野幸男幹事長は「安倍政治に対する批判や不安は日々高まっている。参院選で政治の流れを大きく変える」とする談話を発表した。
両補選は三月施行の安全保障関連法の是非や安倍政権の経済、子育て政策への評価が主な争点だった。投票率は北海道5区が57・63%。京都3区は30・12%で、戦後の補選で過去最低となった。
北海道5区は、自民党町村信孝衆院議長の死去に伴う補選。無所属新人池田真紀氏(43)=民進、共産、社民、生活推薦=が政党色を抑えて「市民代表」をアピールし無党派層の取り込みを図ったが、町村氏の娘婿で企業、団体など組織票を固めた和田氏に届かなかった。
京都3区は「育休宣言」後に不倫が発覚した宮崎謙介前衆院議員(自民党離党)の議員辞職を受けた補選で、野党同士で議席を争った。泉氏は二〇一二、一四年の衆院選でいずれも宮崎氏に敗れ、比例代表で復活当選。前職の強みを生かし、選挙戦を優位に進めた。