北海道選管:集団的自衛権「避けよ」 高校模擬投票テーマ、指示 - 毎日新聞(2015年11月8日)

http://mainichi.jp/shimen/news/20151108ddm041010145000c.html

北海道選挙管理委員会が道内の高校で選挙の仕組みを教える出前講座を開催するにあたり、架空候補者に生徒が票を投じる「模擬投票」の争点として「集団的自衛権などのテーマは避ける」ように内部文書で担当者に指示していたことが7日、道選管への取材で分かった。文部科学省総務省が公表した高校生向け副教材の教師用指導資料は、政治的に対立するテーマを取り扱うことを容認しており、道選管は文書の記述を削除し、指示を撤回する方針。
道選管によると、文書は9月中旬に作成し、学校との協議で決める模擬投票の争点について「集団的自衛権などのテーマは避ける」と記していた。ところが、文科省などが9月末に公表した教師用指導資料は、政治的に対立するテーマの取り扱いについて「生徒が現実の政治について具体的なイメージを育むことに役立つ」と容認。道選管は文書作成時の判断について「出前講座は選挙啓発が目的で、政治的中立性が担保できないテーマは避けた方がいいと考えた」と説明している。