滋賀知事選自公敗れる 集団的自衛権・やじ影響-東京新聞(2014年7月14日)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014071490070333.html
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◆安倍政権に不信

滋賀県知事選で自民、公明両党が推薦した小鑓隆史氏が敗れた背景には、十分な議論のないまま集団的自衛権の行使容認を閣議決定したり、自民党議員による女性蔑視やじが相次いで発覚したことをめぐる安倍政権への不信がある。

選挙戦は原発政策が焦点になるとの見方があった。だが、論争は低調なまま、序盤は小鑓氏が有利とみられていた。自民党が六月に行った情勢調査でも高い政権支持率をバックに小鑓氏がリードしていた。

だが、安倍晋三首相が集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更を選挙期間中の七月一日に閣議決定すると、潮目が変わった。戦後の歴代政権が維持してきた憲法解釈を、国民的な議論のないまま変更したことに対する有権者の不信が、選挙情勢の変化に表れたといえる。本紙の投票直後のアンケートでも、解釈改憲反対が六割を超えた。

追い打ちをかけたのが東京都議会と衆院自民党議員による女性蔑視やじ。報道各社の世論調査で接戦が伝えられると、現地入りした野田聖子総務会長は苦戦の要因として、集団的自衛権とやじ問題を挙げた。