参院安保論戦(2)民主・北沢俊美氏「立憲主義を理解しない首相」「勘違い甚だしい」 - 産経新聞(2015年7月27日)

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民主党北沢俊美氏「憲法違反の法律案、立憲主義を理解しない首相。この2つの組み合わせが今回の安全保障法制だ。従って国民はノーと言っているのだ。世代を超えて、おかしいと思っているのだ。怒りを胸に街に繰り出しているのだ。今回、政府は昭和34年の最高裁砂川判決で集団的自衛権が認められていたという珍説を作り出した。しかし圧倒的多数の憲法学者が、本法案の集団的自衛権憲法違反だと断じている。国民もすぐさま政府説明のまやかしに気づいた」

「私の半世紀近い政治生活の中で、そんな話は聞いたことがない。岸信介田中角栄大平正芳中曽根康弘竹下登橋本龍太郎小泉純一郎ら、私の尊敬する首相だが、自民党政権のほとんどの首相が『集団的自衛権憲法上行使できない』と述べてきた。砂川判決が集団的自衛権を認めていたのなら、歴代首相は憲法違反の発言を繰り返していたことになる」

「昨年2月12日の衆院予算委員会で、安倍晋三首相は解釈改憲による集団的自衛権の行使容認について『最高の責任者は私だ。政府答弁に私が責任を持って、その上で私たちは選挙で国民の審判を受ける』と述べた。勘違いも甚だしい。為政者が好き勝手にできないための一線を画すために憲法がある。選挙で勝っても憲法違反は正当化できない。それが立憲主義だ。首相は選挙で勝ったことに解釈改憲の正当性を求めようとしている。でも昨年11月21日、衆院を解散した日の会見で、あなたは何と言ったか。『この解散はアベノミクス解散だ。アベノミクスを前に進めるのか、それとも止めてしまうのか。それを問う選挙だ』。これがあなたの発言だ。しかも自民党の選挙公約は、姑息(こそく)にも閣議決定の引用でごまかし、集団的自衛権という言葉を使わなかった。争点隠し以外のなにものでもない。これで集団的自衛権も選挙で認められたと強弁するあなたは『眼中人なし』だ」