総選挙2014 総選挙と同時に行われる最高裁判所裁判官国民審査とは(ポリタス編集部)-ポリタス「総選挙」から考える日本の未来(2014年12月6日)

http://politas.jp/articles/226

審査する裁判官の情報は、各家庭に配られる『最高裁判所裁判官国民審査公報』または最高裁判所のサイトに掲載されています。お手元に届く公報にはその裁判官が過去に関わった事件と、その際どういう判決を下したかが書かれています。しかし、書かれている内容が専門的で難しいこと、一人あたり1000字以内という制限があることから、なかなかこれだけでは判断できない方が大半だと思われます。
以下、簡単に今回の審査の対象になる5名についてまとめました。信任するかどうかの判断材料にお使いください(敬称略)。

総選挙2014 最高裁国民審査は「わからなかったら×(バツ)」で(江川紹子さん)-ポリタス「総選挙」から考える日本の未来(2014年12月8日)

http://politas.jp/articles/231

ただ、せっかく投票に行ったのに、国民審査だけ棄権してしまうというのは、いかにももったいない。
では、わかる裁判官についてだけ判断をしよう。そう思っても、それはできない。一枚の用紙に複数の裁判官が並んでいるため、「A裁判官は辞めさせたいが、他の裁判官についてはよくわからない」という場合、A裁判官についての判断だけして、後は棄権する、という個別的棄権ができない。これは、大きな制度的欠陥だ。
「B裁判官には続けて欲しいが、他の裁判官については判断できない」という場合にも、B裁判官以外の判断を棄権することはできない。現行制度では、「辞めさせたい」裁判官も「よくわからない」裁判官も、無印にするしかなく、同じ扱いになってしまう。これでは、有権者の考えが結果に反映されているとは言えない。

.....

そういう今の国民審査のあり方に対して、「ノー」を言う意味でも、私は、「わからなかったら×をつける」ことを提案したい。
そもそも、私たちは日頃、「よくわからない」人に白紙委任状を出したりはしない
そもそも、私たちは日頃、「よくわからない」人に白紙委任状を出したりはしないではないか。知らない人に、お金を預けたりもしない。なのに、最高裁裁判官という私たちの人権や国の法制度に大きな権限を持つ人たちについての大事な判断をする時に、「わからなかったら、お上にお任せしておく(=何もつけずに投票)」というのは、いかがなものだろうか。人権や法制度についての最終判断を、「よくわからない」人に託してしまって大丈夫か? この裁判官については「よくわからない」と思ったら、私は×をつける。
もちろん、「この人は信任したい」「この裁判官を辞めさせる必要はない」と思える人がいれば、その人については空欄のままにしておけばよい(くれぐれも、○をつけたりしないように。×以外の印をつけると無効になってしまう)。
私自身も、前回の国民投票では対象裁判官全員に×をつけたが、今回は、5裁判官のうち2人は信任の気持ちを込めて無印にしようと思っている。その2人については、先日の「一票の格差」訴訟判決での意見を読み、審査広報の「裁判官としての心構え」に、憲法の尊重や人権擁護の決意がしっかり明記してあるのを知って、ぜひ、今後とも裁判官を続けて欲しい、と思った。

  • 山本庸幸(やまもと・つねゆき)

インタビュー記事など:
集団的自衛権見直し布石の異例人事/丁寧な説明不可欠/法制局長官に小松駐仏大使
山本新判事、解釈変更「難しい」 集団的自衛権行使で
http://www.47news.jp/47topics/e/244378.php
http://megalodon.jp/2014-1208-0947-37/www.47news.jp/47topics/e/244378.php

内閣法制局長官から最高裁判事に就任した際の記者会見で安倍政権が進める憲法解釈による集団的自衛権容認について「現行の憲法で約半世紀維持されてきた解釈を変えるのは、なかなか難しいと考えている」とし、「集団的自衛権を実現するには憲法改正をした方が適切」との見解を表明した。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2003G_Q3A820C1CR8000/
http://megalodon.jp/2014-1208-0945-45/www.nikkei.com/article/DGXNASDG2003G_Q3A820C1CR8000/

  • 山粼敏充(やまさき・としみつ)

主に関わった裁判:
2013年参院選の「一票の格差」をめぐる最高裁判決
2013年参院選の1票の格差をめぐる最高裁判決で「参議院議員通常選挙の定数配分規定について違憲状態にあったが、国会の較差是正の実現に向けた取組が国会の裁量権行使の在り方として相当なものでなかったということはできず、憲法違反ではない」という多数意見に対し、「参議院議員選挙制度における投票価値の平等の妖精は国政の運営における参議院の役割等に照らせば、できるだけ速やかに、現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法的措置によって違憲の問題が生ずる前期の不平等状態が解消される必要があるというべきである」との補足意見を付加した。
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/647/084647_hanrei.pdf

秘密保護法 言わねばならないこと(35)戦後の精神」つなぐ 作家 大江健三郎さん-東京新聞(2014年12月5日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/iwaneba/list/CK2014120502000168.html
http://megalodon.jp/2014-1208-1049-51/www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/iwaneba/list/CK2014120502000168.html

特定秘密保護法が成立してから、六日で一年。施行は十日に迫った。集団的自衛権の行使容認の問題と合わせ、作家の大江健三郎氏に聞いた。

政府が言う「積極的平和主義」は、憲法九条への本質的な挑戦だ。米国の戦争の一部を担う立場に変えていこうとするために「積極的平和主義」という言葉をつくった。だから、何よりも特定秘密保護法が必要になる。

集団的自衛権を行使できることを日本の態度とするなら、米国が起こしうる軍事行動に踏みとどまる建前を失う。どういう戦闘が行われるか、戦況はどうなるか。米軍と自衛隊のやりとりは何より秘密でなければならない。秘密保護法を一番要求しているのは米国だろう。

日本政府は「積極的平和主義」を内外に宣伝している。最初、それは誰にも滑稽な言葉だった。しかし、半年、一年とたつと、国民は慣れて反発しなくなった。政府が国家の方針として提示し続ければ常態となる。市民は抵抗しなくなるということではないか。いま日本は、かつてなかった転換期にあると感じる。

「積極的平和主義」という言葉に対比すると、いままで日本が取ってきた態度は憲法九条に基づく「消極的平和主義」になる。

日本は平和を守るために戦うとは決して言わなかった。軍備を持たない、戦争はしないと世界に言い続けた。平和という場所に立ち止まる態度だ。僕は尊重されるべき「消極的平和主義」だと考えている。

「積極的平和主義」は言い換えれば「消極的戦争主義」になる。米国の戦争について行く。戦場で肩を組んで行けば「消極的」か「積極的」かは関係なくなってしまう。自衛隊員が一人でも殺される、あるいは自衛隊員が一人でも殺すことになれば「消極的戦争主義」というフィクションも一挙に消えてしまう。憲法九条を残したまま、すっかり別の国になってしまう。後戻りはできない。それは明日にも現状になる。

海外経験者は「秘密漏らす」内閣情報調査室が懸念強調-東京新聞(2014年12月8日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014120802000108.html
http://megalodon.jp/2014-1208-1046-26/www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014120802000108.html

海外で学んだ経験や働いた経験があると、国家機密を漏らす恐れが高まる−。10日施行の特定秘密保護法の制定過程で、同法を所管する内閣情報調査室(内調)がこうした考えを関係省庁に示し、学歴や職歴の調査が必要と強調していたことが、共同通信の情報公開請求で開示された政府文書で分かった。

特定秘密を扱える人物かどうか判断するため公務員らの身辺を調べる「適性評価」の質問票には、高校以上の学歴や、過去十年以内の職歴を記入する欄がある。内調は取材に対し「制度設計の段階での、自由な意見交換の一環」としつつ「慎重に総合評価していく際の判断材料の一つ。それだけをもって『適性がない』とはしない」として評価の要素であることは認めている。

海外経験は漏えいリスク 秘密保護法で内調-東京新聞(2014年12月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014120701001439.html?ref=rank
http://megalodon.jp/2014-1208-1045-52/www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014120701001439.html?ref=rank

海外で学んだ経験や働いた経験があると、国家機密を漏らす恐れが高まる―。10日施行の特定秘密保護法の制定過程で、同法を所管する内閣情報調査室(内調)がこうした考えを関係省庁に示し、学歴や職歴の調査が必要と強調していたことが7日、共同通信の情報公開請求で開示された政府文書で分かった。

文書は内調が2011年11月、内閣法制局との会合で示したメモ。

海外の学校や国内の外国人学校で教育を受けた経験、外国企業での勤務経験も挙げ「外国への特別な感情を醸成させる契機となる」「外国から働き掛けを受け、感化されやすい。秘密を自発的に漏えいする恐れが存在する」としている。
(共同)

開戦73年と外交・安保 非戦の歩み、将来も-東京新聞(2014年12月8日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014120802000121.html
http://megalodon.jp/2014-1208-1047-05/www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014120802000121.html

戦後、平和国家の道を歩んできた私たちの国は、憲法解釈の変更で集団的自衛権行使に道を開こうとしている。開戦から七十三年。大きな岐路である。

「米英両国に対する宣戦の大詔渙発(たいしょうかんぱつ)せられ、太平洋戦争の幕が切って落とされた。国家の前途実に容易ならざるものがある」

「粛軍演説」「反軍演説」で名高い議会政治家、斎藤隆夫は一九四一(昭和十六)年十二月八日を振り返り、こう書き記している(「回顧七十年」中公文庫)。

回顧七十年 (中公文庫)

回顧七十年 (中公文庫)

週のはじめに考える 「三十年戦争」に学ぶなら-東京新聞(2014年12月7日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014120702000153.html
http://megalodon.jp/2014-1208-1047-38/www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014120702000153.html

揺れる冷戦後の国際秩序のなか総選挙の投票日が近づいています。主権国家を生んだ近代の国際秩序の歴史に思いを馳(は)せる好機かもしれません。

冷戦終結から二十五年、第一次大戦開戦から百年。今年は戦争の悲惨さに思いを致す節目の一年でした。欧米では、揺れる国際秩序の原点を求め、さらに十七世紀欧州の三十年戦争まで遡(さかのぼ)る議論が聞かれます。

原発政策 命と未来を守るには-東京新聞(2014年12月6日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014120602000143.html
http://megalodon.jp/2014-1208-1048-09/www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014120602000143.html

原発政策が明確な争点として浮上した。反対か、推進かというだけではない。3・11の痛恨を経た私たちが、どんな未来を選ぶかが問われている。

思い出していただきたい。

二〇一二年十二月の衆院選で、原発政策は争点になっていない。なりえなかったというべきか。

福島第一原発事故の翌年、日本中どこへ行っても、まだ恐怖は鮮明だった。

その年の夏に政府が実施した討論型世論調査では、三〇年時点の原発比率について、半数近くがゼロと答えていた。

自民党の変化を受けて
このような世情を背景に、すべての主要な政党が、速やかに原発ゼロをめざすか、原発に依存しない社会づくりを掲げて臨んだ総選挙だったのだ。

昨年七月の参院選の真っ最中に、福島の事故を踏まえた新たな規制基準が施行になった。すると自民党の公約が変化した。

「国が責任を持って、安全と判断された原発稼働については、地元自治体の理解が得られるよう最大限の努力をいたします」と脱・脱原発依存の姿勢を打ち出した。

そして今回の衆院選。主要政党の原発政策は、おおむね次のように分けられる。

自民党は、ことし四月に公表した国の新たなエネルギー基本計画を踏襲し、規制委が安全性を認めた原発は、速やかに再稼働するという。原子力技術は維持すべきだとする次世代の党は、自民党に近い立ち位置だ。

民主党、維新の党、そして公明党も、将来的には原発ゼロ、脱原発依存を掲げている。

民主党は「三〇年代原発ゼロ」、維新の党は「既設の原発はフェードアウト(消失)」、政権与党の公明党は「四十年運転制限を厳格に適用する」という。

共産党、生活の党、社民党、そして新党改革は、再稼働そのものに反対の立場をとる。

いずれにしても、3・11後初めて、原発が争点になった衆院選と言っていい。

◆福島を忘れたように
やがて三年九カ月、福島はほとんど変わっていない。十二万人もの避難者がいまだ故郷に帰れない。選挙が終われば、避難先で四度目の新年を迎えることになる。

原発の敷地内では、流れ出る汚染水さえ止められない。溶け落ちた核燃料のありかも定かでない。

使用済み核燃料の処分場選定は、公募開始から十二年を経た今も白紙と言っていい。

昨年九月、関西電力大飯原発4号機が定期点検のために停止して以来、原発ゼロの状態が続いてきた。この夏の電力需要期は原発なしで乗り切った。

ところが政府と電力会社は、福島の事故など忘れてしまったかのように、再稼働を急いでいる。

原発さえ稼働できれば、電力会社は火力発電に使う石油やガスを海外から買わずに済んで、楽に利益を上げられる。これ以上、電気代の値上げもしないで済むという。安全を追求すればするほど、莫大(ばくだい)な費用がかさみ、料金に上乗せされるはずなのに。

原子力規制委員会は、九州電力川内原発1、2号機が、福島の事故後新たに定めた規制基準に「適合」すると初めて判断した。

規制委の田中俊一委員長は「安全だとは言わない」と繰り返す。しかし、国や地元自治体は「安全は確認された」と、それこそ速やかに、再稼働に同意した。

再稼働の責任はどこにあるのか。国なのか。県か市か。それとも規制委か。あいまいなまま、ひた走る。

原発廃止、削減を求める声が九割を超える最近の世論調査もある。なのに政府は先の討論型世論調査のあと、国民の意見を直接聞いていない。

川内原発の近くには、巨大噴火の痕跡であるカルデラが五カ所ある。日本火山学会は「巨大噴火は予知できない」と、安全性に疑問を投げかける。

3・11後、原発から三十キロ圏内の自治体には、万一の事故に備えた避難計画の策定が義務付けられた。住民をどこへ、どうやって逃がすのか。お年寄りや病気の人はどうするか。自治体の担当者は途方に暮れている。

◆子孫に何を残せるか
経済性最優先、命や安全安心は二の次のようにも見える再稼働への道順は、本当に正しいといえるのか。

脱原発か、推進か。再稼働を是とするか、非とするか。二者択一にはとどまらない。

福島の尊い教訓を礎に、子どもたちに何を残せるか。どんな未来を残すのか。政党や候補者だけでなく、私たち自身の今が問われる選挙なのである。

「戦争はゲームじゃない」真珠湾攻撃に参加 元零戦搭乗員-東京新聞(2014年12月8日)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014120890071334.html
http://megalodon.jp/2014-1208-1048-51/www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014120890071334.html

日米開戦の口火を切った真珠湾攻撃から八日で七十三年を迎える。当時の奇襲作戦を回想できる体験者は日米を通じてほとんどいなくなった。零式艦上戦闘機零戦)の搭乗員として参加した元海軍中尉の原田要(かなめ)さん(98)=長野市=は二度と戦争を繰り返してはならないと、二十数年前から戦争体験を語り続けている。九死に一生を得た元戦闘機乗りは、集団的自衛権の行使容認に舵(かじ)を切った日本の安全保障政策に危機感を隠さない。 (宮畑譲)

反戦歌うと「監視」 対象のミュージシャンが警鐘-東京新聞(2014年12月6日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014120602000127.html?ref=rank
http://megalodon.jp/2014-1208-1049-18/www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014120602000127.html?ref=rank

♪泣きながらあなたの帰りを待っている日々は 今日で終わり すてきなニュースがラジオで流れた(中略)信じられるかい すべての戦場が なくなった 今日なくなった
 宮城県亘理(わたり)町のスーパーマーケット前。自衛隊イラク派遣が間近に迫っていた二〇〇三年十二月、地元に住むシンガー・ソングライターの男性(49)の歌声とギターの音色が響いた。平和への思いを込めた自作の曲。ライブの傍らで知人女性が派遣反対の署名を集めていた。

すてきなニュース 
 (作詞・作曲:苫米地サトロ・1998作)

http://www5e.biglobe.ne.jp/~mihyaku/culture/satoro/album.htm

泣きながらあなたの帰りを待ってる日々は
今日で終わり すてきなニュースがラジオで流れた
時計台がこの日を刻んで町の上に建つ
オルゴールは進軍ラッパをつないで作ろう

 子どもたちの踊る服は
 世界中のすべての色
 信じられるかい すべての戦場が
 なくなった 今日なくなった

屋根裏に隠したままの楽器を開けて
気の利かないデザインの銃に花を差したら
それぞれの旗を降ろして迎えにゆこう
新しいうたが吹いてくる
あなたが聞こえる

 子どもたちよ 子どもたちよ
 怯えないで 隠れないでいい
 信じられるかい すべての戦場が
 なくなった 今日なくなった

 子どもたちの踊るうたは
 世界中のすべてのあいさつ
 信じられるかい すべての戦争が
 なくなった もうなくなった

日テレとNHKが菅原文太の反戦・脱原発発言を自主規制で封殺!? -本と雑誌のニュースサイト/リテラ(2014年12月6日)

http://lite-ra.com/2014/12/post-684.html

だったら、その無念の何百分の一でも晴らすために、最後に菅原が雑誌の対談やインタビューで語った発言を紹介しておこう。

  • 憲法は変えたらダメだと思っている。戦後68年間、日本がどこの国とも戦争をしないで経済を発展してこれたのは。憲法九条のおかげだよ。九条は世界に誇れる日本だけが持っている宝ですよ。」(カタログハウス通販生活」)
  • 「戦争を知らないバカどもが『軍備をぴっちり整えなくちゃダメだ』とか言いはじめている。そういう国情って、まったく危ういですよね。それを防ぐためにはやっぱり、筋金入りの反戦家が増えてこないといけないし、それが大きな力になると思うんです。」(小学館本の窓」2012年9・10月号)
  • 「安倍さんの本当の狙いも集団的自衛権というより、その上の憲法を変えることにあるのかと思うのだけど(中略)拳を振り上げ、憲法改正を煽りたてる人たちは、いざとなったとき戦場には行かない人たちじゃないですか。出て行くのは無辜の民衆だけで、その結果、沖縄戦で二〇万人。広島と長崎で三〇万人、戦地では何百万人とも言われる有為の青年たちが命を落とした。それを繰り返すのではあまりに情けない。」(「本の窓」2013年6月号)
  • 「安倍首相が『日本人は中国で何も悪いことをしていない』というようなことを言ってるんだから。(中略)日本はドイツと違ってすぐに過去を忘れて、ニワカ民主主義者が反省もなく生まれて、戦後ずっと来てしまったじゃないですか。上がそうだから、若い連中まで『虐殺はなかった』なんて言ってる。なぜ謝罪をしないのだろうか?」(「本の窓」2013年7月号)
  • 「まさに戦争を知らない安倍、麻生、石破の内閣トリオは異様な顔ぶれだね。この異様さに、国民も、マスコミも、もっと敏感になってほしいよ」(「本の窓」2013年12月号)
  • 平和憲法によって国民の生命を守ってきた日本はいま、道を誤るかどうかの瀬戸際にあるのです。真珠湾攻撃に猛進したころと大差ありません。」(「日刊ゲンダイ」2013年8月29日号)

おそらく、これから先、日本は菅原が危惧した方向にどんどん向かっていくだろう。国民がそれに抗することができるかどうかはわからないが、少なくとも菅原文太という俳優が最後まで警鐘を鳴らし続けたことは心に刻んでおきたい。