【政界地獄耳】立憲民主党の出来ないハードルにお粗末言い訳 - 日刊スポーツ(2024年5月25日)

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自民党の反撃は満を持していたといえる。24日、衆院政治改革特別委員会で自民党政治資金パーティーの全面禁止法案を提出している立憲民主党幹部がパーティーを開催している状況を示した。元法相・山下貴司は立憲の幹事長・岡田克也国対委員長安住淳など党幹部が朝食会や昼食会、勉強会と称して政治資金パーティーを開いていると指摘。山下は続けて「岡田や安住を責めているつもりは全くない。当たり前のことをやっている」と、政治資金パーティーが違法なものではなく間違っていない。つまりルールにのっとりやっていくことに問題はないと立憲の建前論を論破した。

★立憲の、政治とカネを正すためにすべての公開または全面禁止という極端な法改正は他党からも「出来もしないハードル」と批判を受けてきた。それでも立憲がやるべきというなら今の段階から律するのが筋。昨年末は党代表・泉健太も勉強会と称してお茶だけ供してカネをとる「飲食を供さない政治資金パーティー」を開いている。改正案を出す前だが、既に大きな問題になっていても、党は幹部から率先して資金集めのパーティーを開いていたことになる。24日の会見で泉は「法律が施行されるまでは、禁止しているものではない」と開き直った。

★立憲のお粗末な言い訳をよそに同党の小沢一郎は論旨は明快だ。14日には政治資金の透明化こそが重要とした上で「企業献金の議論は悪で個人は善だとどうして言えるのか。パーティーの何が悪いのか」。21日には政治資金規正法改正の議論は「規制強化のことばっかりだ。自縄自縛でどうしようもなくなる。カネがかかること自体は変わらないんだから。全部自前でやらなきゃいけないとなると、大金持ちしか政治はできないことになる」。連座制で「警察と検察の判断に全部委ねるのはよくない。独立的な政治活動の『監視指導委員会』をつくるべき」と自民党も立憲も議論の軸がずれていると指摘している。委員会の議論の幼稚さには国民もうんざりだ。(K)※敬称略