【政界地獄耳】間抜けな日程の国会へ立憲攻撃態勢 自民は応戦のみ - 日刊スポーツ(2022年10月11日)

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★岸田内閣の支持率低下の元凶のひとつに官邸と自民党国対との風通しの悪さが指摘される。7日に各党代表質問が終わったその晩、自民党国対委員長・高木毅ら国対幹部は首相・岸田文雄と焼き肉店でテーブルを囲んだ。官邸サイドのテコ入れといえる。9日に首相は記者団から官邸と自民党国対の連携不足を指摘された。国会開会までの国対の動きの鈍さは異例ともいえ、野党国対も「こんな不体裁は初めて」という。

★先月29日、国会開会直前の与野党国対委員長会談でけんか上手の立憲民主党国対委員長安住淳が「3日に国会がスタートするにもかかわらずもう残り5日。この時点での国対委員長会談で、中身について何ら説明もなく、ただよろしくっていうのは極めて遺憾だと。つまり、まだ提出する予定法案の説明も全くない。お互い準備をしないとならない。政府だけ準備をして、質疑するこちら側は準備をしないでお前ら質問しろっていう態度ですから」と詰め寄った。高木は「調整に手間取った」と陳謝した。提案型野党などと物分かりのいい国対で安全運転に徹した前国対委員長馬淵澄夫を相手にしていた高木は議運・国対族のベテランだが、立憲国対をなめていたか。当然、幹事長・茂木敏充も知らんふりで突き放した。

★本来なら今日11日から予算委員会がスタートするがG20(主要20カ国・地域)財務相中央銀行総裁会議が12、13日に米国のワシントンで開かれるため財務相鈴木俊一日銀総裁が出席。予算委員会は来週まで開かれない。そのための副大臣制度だが、そもそも国対が緊密に官邸と調整すればこんな間抜けな日程は生まれない。旧統一教会問題では立憲民主党幹事長・岡田克也も経済再生相・山際大志郎の更迭と衆院議長・細田博之の記者会見を再三要求している。提案型から攻撃型に転じた立憲は予算委員会が始まる前からエンジン全開。自民党は応戦のみだ。(K)※敬称略