【政界地獄耳】改憲最優先? おかしな話 国民は物価高や経済政策に期待 - 日刊スポーツ(2022年7月14日)

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★相変わらずおかしな話だ。改憲勢力は自公両党と維新、国民の4党に改憲に前向きな無所属を含むが、今回の参院選挙で82議席以上を得て、非改選を合わせて170超の議席を確保した。自民党を含む改憲政党で参院の3分の2を持ったこと。これで改憲発議が可能というわけだ。だが選挙で改憲を言い続けた政党はなく、保守系政党は改憲賛成というだけで、どの部分をいじるかなど統一性があるわけではない。

★まず公明党はいつから改憲勢力の一角に収まったのか。議論も進んでいないのに公明党はそれでいいのか。またいずれの4党とも物価高や経済政策を訴え、国民はそこに期待したのではなかったか。投開票から一夜明けた11日、首相・岸田文雄は「臨時国会を本格的に開催することになったならば(改憲)議論をしっかり引き続き盛り上げたい」「3分の2の(賛成の)結集をしっかり図りたい」と前向きに語っている。

★首相は「安倍元総理の思いを受け継ぎ、特に情熱を傾けていた拉致問題憲法改正など、自身の手で果たすことができなかった難題に取り組む」とまで言うが、選挙結果とは関係がない。そもそもテレビ各社の開票特番もオープニングで改憲勢力3分の2を確保ということ自体がおかしい。安倍政権の時にも衆参いずれも3分の2を改憲勢力が持ったことがあるが、改憲発議はできなかった。岸田の仕事は安倍が9年かけてできなかったことを引き継ぐことが最優先なのだろうか。選挙後に行われた共同通信世論調査によると、投票に際して憲法改正を最も重視したとの回答は5・6%。改憲の是非を問う選挙だったとは到底言えない。国民は憲法改正を優先順位の上位には上げていない。(K)※敬称略