<金口木舌>大事なことは小学校で学んだ - 琉球新報(2022年7月4日)

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小学生の頃、授業で楽しみだったのはNHKの学校放送番組を見ることだった。テレビ番組を学校で友人と一緒に見るという特別感にワクワクした

▼中でも一番好きだったのは「たんけんぼくのまち」。1984年から8年間放送された小3社会科の番組だ。主人公チョーさんが街を探検し、そこで働く人に出会い、社会の仕組みを学んでいく。チョーさんをまねて自分の街のことを調べてまとめたこともある
▼この経験が記者の仕事の原点だと考えていたが、そこで暮らす人や街を知ることは、商売や政治、行政にとっても基本だと年を重ねて分かった。大事なことは小学校で学んでいた
▼民主主義を初めて体感したのも小学校だった。児童会役員選挙では登校時に候補者があいさつしたり、演説会で自分の公約を述べたり、推薦人の言葉もあった。大人みたいでかっこいいと思いながら投票した
▼10日は参院選の投票日。期日前投票も始まっている。沖縄で暮らす人の声を聞き、行動してくれる人は誰か見極め「かっこいい大人」として1票を投じたい。