(政界地獄耳)「第2ロッキード事件」捜査動き出す? - 日刊スポーツ(2020年8月11日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202008110000089.html

★配備計画が6月に突如停止になったイージス・アショアを巡り新たな動きが活発になってきている。イージス・アショアにはレーダーが搭載されるが防衛省が既に18年、開発中のロッキードマーチン製のLMSSRを選んだ。一方、米海軍はレイセオン製のSPY6を運用していて米国の50艦に配備計画がある。防衛省は互換性からレイセオンが選ばれると思っていてロッキード製に決まったことは想定外だった。

★ところがイージス・アショア停止によってレーダーの再売り込みが両社で始まった。当然ロッキード社はLMSSRの転用配備を軸に売り込みをはじめ、レイセオン社も海上自衛隊イージス艦「あたご」を改修し、SPY6を搭載することを提案。現実的にはレーダー配備のためにイージス艦の2隻以上の建造計画も必要になろう。日米首脳会談で決まった導入も防衛相・河野太郎の一声で停止となったが別の見方もあるようだ。

★1カ月ほど前から東京地検特捜部がイージス・アショア導入の経緯に強い関心を持っているとの情報が永田町を駆け巡っている。真偽のほどはわからないものの、一部事情聴取も始まっているのではないかとのうわさもある。確かに最近の防衛省の導入計画はF35A、イージス・アショアLMSSRとロッキード社製の導入が続く。政界関係者が言う。「官邸の守護神、東京高検検事長・黒川弘務の検事総長就任阻止を目的に5月15日、元検事総長松尾邦弘ら検察OB十数人が法案に反対する意見書を法務省に出した。あの時ロッキード事件で巨悪と戦ったメンバーが動いたのは異例といわれたが、黒川が今回のうわさの守護神だったのではないかといわれている。つまり第2ロッキード事件をつぶすなという声だったのではないか」。東京地検は数年前から、防衛利権で動いていた節があるものの捜査を止められていたものが、黒川が消えて動きだしたということなのか。さてどうなるか。(K)※敬称略