新基地断念県民大会 民意無視もう許されない - 琉球新報(2019年3月17日)

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県民投票で明確に示された民意を無視し、名護市辺野古で新たな米軍基地の建設を強行する政府に対して、憤りと抗議の声が相次いだ。
那覇市新都心公園で「土砂投入を許さない! ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める3・16県民大会」が開かれた。
県民投票後、初めてとなる大規模な集会だ。主催者発表で1万人が参加した。会場には大会カラーの「辺野古ブルー」に身を包んだ幅広い世代の姿があり、新基地建設は決して許さないという強い決意がみなぎっていた。
登壇者は民主主義の危機を口々に訴えた。顕著だったのは、県民投票でけん引役を果たした若い世代のあいさつだ。
瑞慶覧長風さんは「琉球処分から140年。この島には民主主義は適用されているのでしょうか」と安倍政権の対応に疑問を呈した。川崎将吾さんは「なぜ沖縄が何十年も声を上げ続けているのか」として「おじい、おばあにお願いです。あなたの経験を話してください」と歴史体験の次世代への継承を呼び掛けた。
吉居俊平さんも世代間のつながりに言及し「あらゆる世代と手を取り合って沖縄から基地をなくしていこう」と幅広い結集を強調した。
地元の民意を顧みず、力でねじ伏せて基地建設を強行する政府の姿勢は、米統治下の「銃剣とブルドーザー」を想起させる。抑圧者が米国から日本に入れ替わっただけで、強権ぶり、横暴さは目に余る。
岩屋毅防衛相が「沖縄には沖縄の民主主義があり、国には国の民主主義がある」と語り、いみじくも無意識の差別を露呈させたように、政府の目には沖縄は軍事植民地としか映らないのだろう。
そうでもなければ、総工費も工期もはっきりしない公共工事を進める愚はできまい。
辺野古新基地は、完成が全く見通せない不確実な公共工事だ。軟弱地盤や活断層などが次々と判明し、現行の技術で物理的に工事が可能かも政府はつまびらかにしない。
当初は認めていなかった軟弱地盤については、この期に及んでやっと公表した。新基地完成後に20年間で40センチ地盤沈下する恐れも認めた。
海面から最大90メートルの深さに広がる大浦湾のマヨネーズ状の軟弱地盤は、改良するのに3年8カ月もかかる。政府が当初見込んでいた8年(埋め立て5年、施設整備3年)が、最速でも11年8カ月を要することになる。ただ、国の計画変更申請を県が承認する可能性は厳しく、さらに長期化するのは必至だ。
安倍政権はもはや、普天間飛行場の危険性除去よりも、辺野古新基地の建設を目的化してしまっている。
25日には新たな区画に土砂投入を強行する予定だ。地元の民意を踏みにじり、差別的な工事を進めるのは断じて許せない。
埋め立てを即刻中止すべきだ。沖縄は植民地ではない。