(政界地獄耳)菅の「携帯値下げ発言」の裏にあるもの - 日刊スポーツ(2018年8月25日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201808250000173.html
http://archive.today/2018.08.25-005229/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201808250000173.html

★森友・加計学園疑惑以来、防戦が多く、攻めの発言が少なかった官房長官菅義偉が21日、札幌で講演。「携帯電話の料金は、今よりも4割程度下げる余地がある。あまりにも不透明で、他の国と比較すると高すぎるのではないか。事業で過度な利益を上げるものではなく、利益を利用者に還元しながら広げていくものだ」と話した。NTTドコモKDDIau)、ソフトバンクグループの大手3社の株価が同日に下落するなど、大きな影響を及ぼした。

★菅の存在感を示した格好だが、このあまりにも唐突で、消費者が飛びつく仕掛けの裏には、何が潜んでいるのか。自民党中堅議員が言う。「まだ総務大臣のつもりでいるのではないか。放送や通信に多大な影響力があるのは、菅が総務相時代につくった省内の影響力に他ならない。現職の総務相野田聖子は、菅発言に翻弄(ほんろう)される。つまり1つは、総裁選で出馬予定の野田へのけん制。もう1つは、民間企業の価格設定に官房長官が4割値下げまで言及する“越権度”だ」。

★確かに、なぜ官房長官がこんなことを言い出すのか。ベテラン議員が解説する。「まずは消費税対策だろう。4割とはいかなくとも、2割程度の値下げで、消費税増税後の増税感の回避が狙える。ただ、業界への相談やお願いではないところが、菅らしさだ。今、秋の内閣改造で副総理兼財務相麻生太郎に、入閣せず閥務に専念せよという声が、麻生派内から強く出ている。そこで、総裁選出馬断念をした岸田文雄との財務相ポスト争いを始めたのではないか」。政治家の発言には必ず裏があるというものの、ここまでいろいろあると、発言の期待度とは裏腹に、しらけてくる。(敬称略)(K)※敬称略