(政界地獄耳) 桜弁明、側近に疑惑…追い込まれる菅 - 日刊スポーツ(2019年12月14日)

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★内閣の要、官房長官菅義偉の迷走が激しい。12日の会見では「今年の漢字」は「桜」ではないかと問われ「(桜は)見たくも聞きたくもない」と冗談で返し記者団の笑いを誘った。しかし、今の長官に10月までの余裕はない。まして「桜を見る会」に関連しての説明には整合性やつじつまの合わないものが多く、危機管理にたけた官房長官として鳴らしてきたものの、何をやっても裏目に出るありさまだ。

★12日、首相補佐官和泉洋人厚労省官房審議官・大坪寛子と公私混同出張をしていたのではないかとの週刊文春の記事に「今回の出張は公務として出張手続きを取ったうえで出張しており、午後の京都市内での移動は私費で支払っており、適切に対応していると聞いている」と答え火消しを図った。「だがポイントはそこではない」とは自民党ベテラン議員。「和泉が菅の側近であるということ。取材期間が長く長期的に泳がしていたことなどを考えると複雑な権力闘争が垣間見える」という。

★また「反社の写真や招待状の話も菅を直撃している。本来、首相・安倍晋三主催の『桜を見る会』だが、連日、会見をする菅に矛先が変わってきているようだ」とも指摘する。確かに「桜を見る会」の私物化、前夜祭を開き、ホテルで地元の後援者たちを5000円という格安で飲み食いさせていたことがこの問題の本来の疑惑だった。また私人であると閣議決定を2回もする首相夫人の公人のような振る舞いや夫人の招待枠も私物化の象徴だった。それがいつの間にか菅の発言に収斂(しゅうれん)され、首相は関係ないかのようだ。先のベテラン議員は「来年の通常国会開会までに菅が追い込まれて辞めるなどということになれば、政権は崩れかねない」。「桜は見たくも聞きたくもない」は本音だろう。(K)※敬称略