(政界地獄耳)日本の高校生もノーベル平和賞候補 - 日刊スポーツ(2018年5月8日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201805080000234.html
http://archive.today/2018.05.08-100028/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201805080000234.html

★今年はノーベル文学賞選考が中止となった。平和賞には南北和平の立役者として米トランプ大統領の名前も挙がる。しかし日本で活動する「高校生平和大使」が今年のノーベル平和賞の候補になっていることをご存じだろうか。98年のインドとパキスタンの核実験がきっかけに始まった。長崎などから核兵器廃絶を求める署名を毎年全国の高校生大使らが国連を訪問して届けている。
★昨年平和賞を受賞したのは核兵器の非合法化と廃絶を目指す国際NGOで、昨年の核兵器禁止条約成立に貢献した核兵器廃絶キャンペーン(ICAN)だ。そこで広島での被爆体験の証言を続けるカナダ在住の節子・サーロウは、受賞スピーチで「核武装国の政府の皆さんに、そして、『核の傘』なるものの下で共犯者となっている国々の政府の皆さんに申し上げたい。私たちは皆、悪の凡庸さに気づかなければならない」とハンナ・アーレントの言葉を引用した。同NGO関係者が首相・安倍晋三に面会を求めたが、多忙を理由に会わずに逃げたことを思い出す。
★一方、自称平和賞候補・トランプは国防総省に対し在韓米軍の規模縮小検討を指示したと報じられた。朝鮮半島は非核化に加え、朝鮮戦争終結に向け確実に動きだしている。連休中には元首相・福田康夫がテレビのインタビューに答え「イラク派遣について検証することになれば、知っていることはすべて話す。個人的な立場じゃないんだから。安保法制は拡大解釈すればなんでもできる」。自民党改憲案を見て「日本が何を目指し、どの道を歩むのか、もう少し真剣に議論して欲しい」とした。
★連休中に少しまともな日本の政治的発言や努力が垣間見られた。日常に戻った政界の低レベルにあきれ果てる。(K)※敬称略

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高校生平和大使がノーベル賞候補に 長崎の関係者「活動の励みに」 - 西日本新聞(2018年5月3日)

https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/413372/
http://archive.today/2018.05.08-102542/https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/413372/

被爆地・長崎などから核兵器廃絶を訴える署名を毎年夏に国連欧州本部へ届けている「高校生平和大使」が、今年のノーベル平和賞の正式候補になったことが2日、分かった。高校生を派遣している長崎市広島市の市民団体「高校生平和大使派遣委員会」がノルウェーノーベル賞委員会から通知があったことを明らかにした。
高校生平和大使が同賞の候補になるのは初めて。今年1月に超党派の国会議員24人が推薦者となり同委員会に推薦状を送付、受理されていた。派遣委の平野伸人共同代表(71)=長崎市=は「20年続けてきた活動が評価されてうれしい。候補になっただけでも活動の励みになる」と喜んだ。
平和大使の活動は1998年、インドとパキスタンの核実験をきっかけに長崎市で始まり、その後全国に広がった。昨年までに約200人が167万超の署名を国連に届けている。

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