性の多様性学ぶ授業で意識に変化 - NHK 奈良県のニュース(2017年4月23日)

http://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/2055547531.html
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ゲイなど「LGBT」と呼ばれる性的マイノリティーへの差別や偏見を無くそうと、奈良県内の高校で性の多様性を学ぶ授業を行った結果、生徒の意識が多様な性を認める方向に大きく変わったことが分かりました。
性の多様性について理解を深める授業は、厚生労働省の研究事業の一環として大学の専門家と奈良県の高校教諭の研究会が去年4月から11月にかけて行いました。
対象は、県内の高校、13校の生徒、およそ2700人で、授業の前とあとには、意識がどのように変化するかを調べるアンケートが行われました。
その結果、授業前に▼「同性愛のことは理解できない」と答えた生徒のおよそ4割が授業後には、同性愛を理解出来ると回答したのをはじめ、▼「ホモ、レズ、おかま」という言葉は差別語ではないと考えていた生徒のおよそ半分が差別語だと認識するなど、生徒の意識が多様な性を認める方向に大きく変わったことが分かりました。
この研究を行った宝塚大学看護学部の日高庸晴教授は、「担任など生徒に身近な教師が性の多様性についての授業を行うことで正しい理解が進み、当事者の子どもにもそのままで大丈夫だというメッセージが伝わるのではないか」と話しています。
今回の調査結果は、性の多様性についての授業を行う上での注意点などともに冊子にまとめられ、県内の高校に配られることになっています。