経産相に米山知事「再稼働認めず」 初会談で柏崎刈羽原発に言及 - 新潟日報モア(2016/12/20)

http://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20161220297769.html
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米山隆一知事は19日、世耕弘成経済産業相経産省で初めて会談し、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働について「現状では認められない」との従来の見解を伝えた。一方、世耕氏は再稼働問題で具体的な言及は避け、日本とロシアとの経済協力で本県に関与するよう促した。両者は原発の安全確保に向け、協力関係を深めることで一致した。
米山知事が就任のあいさつとして訪れた。会談は冒頭以外、非公開だった。
米山知事は会談で、福島第1原発事故の原因究明など三つの検証を終えないうちに再稼働の議論をしない意向を伝えた。世耕氏が再稼働への必要性を強く主張したり、理解を求めたりする場面はなかったという。
世耕氏は冒頭、原子力政策について「社会的信頼を得ることが重要だ。原子力災害対策を充実させたい」と述べた。経産省が設置する「東電改革・1F問題委員会」の取り組みも説明し「安全最優先で地元本意の事業体制の確立を求める提言をまとめる」と述べた。
「今日をきっかけに濃密に対話したい」との世耕氏の呼び掛けに対し、米山知事は「お互いの立場は違うが、信頼や安全確保が大事だということでは一致できる」として、継続的な対話に応じる意向を示した。
また、世耕氏は先週の日ロ首脳会談を踏まえ、「新潟はロシアと長いつきあいの歴史もある。新潟にとっても大きなチャンスなので、県や県経済界と連携したい」と話した。ロシアと本県を結ぶ天然ガスパイプライン構想などに言及し「新潟県に活躍してほしい」と求めたという。
米山知事は終了後、報道陣に「きちんと話をできる関係の第一歩をつくった」と述べた。知事は2度延期された東電首脳との会談を年明けに行う予定であることも明らかにした。

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米山知事は19日、公明党井上義久幹事長、漆原良夫中央幹事会会長(燕市出身)らと国会内で会談し、本県のインフラ整備などについて意見交換した。与党幹部との会談は初めて。当初、山口那津男代表も出席予定だったが、スケジュールの都合で欠席した。