参院選争点 自公「アベノミクス加速を」 共闘野党「改憲勢力2/3阻止」- 東京新聞(2016年6月23日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201606/CK2016062302000123.html
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第二十四回参院選が二十二日公示され、七月十日の投開票日に向けて十八日間の選挙戦が始まった。くらし・アベノミクス、安保法制、原発憲法が主な争点。各党首の第一声で自民、公明の与党はアベノミクス継続、加速を訴えたのに対し、民進、共産、社民、生活の野党四党は、与党と改憲に積極的な野党二党が改憲発議に必要な三分の二(百六十二議席)を得るのを阻止すると訴え、論戦の構図が鮮明になった。選挙戦で与党は改選過半数(六十一議席)獲得を目標に掲げるが、自民が五十七議席に届き、二十七年ぶりに単独過半数を占めるかも焦点。野党四党は三十二ある一人区全てで候補を一本化して対抗する。
自民党総裁安倍晋三首相は熊本市参院選について「最大のテーマは経済政策だ」と表明。アベノミクスは「道半ば」としながらも、雇用者数や有効求人倍率の改善などを挙げ「今の政策を力強く前に進めていく」と訴えた。改憲には触れなかった。
公明党山口那津男代表も埼玉・JR大宮駅前で「経済の再生、デフレ脱却の結果を出してきた」とアベノミクス継続を主張。「成長と分配の好ましい循環をつくりだす」と述べた。
これに対し、民進党岡田克也代表は山梨・JR甲府駅前で改憲に触れ「(改憲勢力が目指す)三分の二を許さない。許せば、必ず九条を変えてくる」と強調。安倍政権下での改憲阻止を、参院選で前面に掲げる姿勢を示した。
共産党志位和夫委員長は東京・JR新宿駅前で、改憲を巡り「自民党への一票は九条を壊す一票になってしまう」と訴えた。
社民党吉田忠智党首はJR新宿駅前で「参院選は、憲法を守らない、国民の命や暮らしを顧みない安倍政治の暴走を止める選挙だ」と強調。生活の党の小沢一郎共同代表は岩手県二戸市で「憲法は相手から攻撃されたときの反撃しか認めていない」として、集団的自衛権行使を認めた安保法制が憲法違反と指摘した。
おおさか維新の会の松井一郎代表は大阪・難波で、国が行財政改革を徹底すれば「増税は必要ない」と主張。日本のこころを大切にする党の中山恭子代表は拉致問題の進展、新党改革荒井広幸代表は脱原発を訴えた。地域政党減税日本」の河村たかし代表は質素な政治の実現を訴えた。