ハンセン病 特別法廷「違法」…最高裁が謝罪 - 毎日新聞(2016年4月25日) 

http://mainichi.jp/articles/20160425/k00/00e/040/213000c
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ハンセン病患者の裁判が裁判所外の隔離施設などに設置された「特別法廷」で開かれていた問題で、最高裁は25日、「遅くとも1960年以降は、差別的な取り扱いが強く疑われ、裁判所法に違反していた」とする調査報告書を公表し、「誤った運用が患者に対する偏見、差別を助長し、人格と尊厳を傷つけたことを深く反省し、おわび申し上げる」と謝罪した。
最高裁が過去の裁判に関連する司法行政事務の違法性を認めて謝罪するのは極めて異例。政府と国会は2001年、戦前から96年の「らい予防法」廃止まで続いた隔離政策の誤りを認めて謝罪しており、三権全てが差別に基づくハンセン病患者への誤った対応を認める結果となった。
最高裁の報告書は、ハンセン病を理由とする特別法廷の上申が99%認められていた経緯などを踏まえ「ハンセン病に罹患(りかん)していると確認できれば、裁判所外の開廷の必要性を認める定型的な運用だった」と認定。特別法廷は真にやむをえない場合に限られると規定した裁判所法に違反していたことを認めた。【島田伸幸】