特定秘密、審議の実態見えず 衆院審査会の説明なし - 東京新聞(2016年1月21日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201601/CK2016012102000130.html
http://megalodon.jp/2016-0121-0910-39/www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201601/CK2016012102000130.html

政府が指定する特定秘密を審査する衆参両院の情報監視審査会のうち、衆院の審査会(額賀福志郎会長、自民)が二十日、二カ月ぶりに国会内で開かれた。審査会は衆参ともに非公開。参院は審査会のたびに審議事項など概要を報道陣に説明しているのに対し、衆院は説明機会がなく、衆参で対応が異なる状態が続いている。
審査会は二〇一四年十二月の特定秘密保護法施行に伴い、衆参に設置された。政府が自分たちに都合のいい秘密指定をしていないかなどをチェックするため、政府に特定秘密の提出要求や是正勧告などができる。特定秘密に関する審議内容は公表されない。
昨年三月に衆参でそれぞれ初会合を開いて以降、衆院はこの日を含め九回、参院は十五回開催。衆院では開催日のほか「特定秘密提示要求に関する件」などと議題が示される程度だ。
一方の参院は、金子原二郎会長(自民)の判断で、審査会終了後に審議内容に触れない範囲で、審議事項や政府への要請といった概要は報道陣に説明している。
衆院広報課は審査会の対応について「話せる内容が少ないので、機会を設けていない」としているが、審査会が監視機能を発揮しているか検証できない恐れがある。 (木谷孝洋)