「辺野古に固執、禍根残す」 日米同盟 品格問う - 東京新聞(2015年5月10日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015051002000127.html
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中谷元・防衛相と翁長雄志(おながたけし)沖縄県知事による九日の会談は、日米両政府が四月の日米首脳会談などで名護市辺野古(へのこ)への新基地建設を再確認して以降、初となる政府と沖縄との対話。翁長氏は中谷氏に不信感を隠さず、政府と沖縄の溝が深まった印象だ。 (石川智規)
会談は約三十分間。中谷氏は、海洋進出を強める中国に触れ「沖縄は安全保障上、大変重要な地域」と説明。普天間飛行場オスプレイに関し「できるだけ県外で訓練を実施できるようにしている」と、負担軽減を進める方針を強調した。
しかし、翁長氏は「辺野古が唯一の解決策という考えに日米両政府が固執すると、日米安保体制に大きな禍根を残す」と指摘。「日米同盟はもっと品格がある、誇れるものであってほしい」と訴えた。中谷氏が三月の記者会見で、対立が深くなるなら(翁長氏と)会っても意味がないと発言したことについて「高飛車な発言」とも批判した。
中谷氏は会談後、記者団に対し、既定方針通り今夏にも埋め立て工事に着手する考えを説明。翁長氏は、岩礁破砕許可取り消しなどの可能性を記者団に聞かれ、否定しなかった。