http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2015060502000120.html
http://megalodon.jp/2015-0605-1114-17/www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2015060502000120.html
【ワシントン=斉場保伸】沖縄県の米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の移設に伴う名護市辺野古(へのこ)への新基地建設阻止を訴えるために訪米中の翁長雄志(おながたけし)沖縄県知事は三日、ワシントン市内で記者会見し、「全くの暗中模索の中から一筋の光が見えてきた」と成果を強調した。米政府は「辺野古が唯一の解決策だ」と要求を一蹴したが、知事の訪米を詳報した米メディアもあり、沖縄の声は国境を越えて少しずつ広がり始めた。
翁長氏は記者会見で「ワシントンの街で手を挙げて止めたタクシーで、沖縄の知事だと言うと『よく知っている。基地の問題でしょう』と言われた。一般の人からも反応があった」と滞在中のエピソードを紹介した。訪米に際しメディアの取材に積極的に応じた戦略に手応えを感じたようだ。
米政府は辺野古移設で揺るがず、移設見直しの展望は開けなかったが、翁長氏は「訪米前からかたくななワシントンの状況は聞いており、想定の範囲内だ」と強調。「議会で沖縄を訪問し、(基地問題を)調査したい」という議員の発言を挙げ、望みを託した。
外交専門誌ディプロマット(電子版)は背景も含めて翁長氏の動きを詳しく報道。四月に日米両政府による辺野古移設の再確認があったことを明記した上で「日本政府は翁長氏の抗議を無視している。それでも翁長氏は計画阻止に希望をつないでいる」と紹介した。
米紙ニューヨーク・タイムズやロイター通信なども知事の訪米を報じている。