http://www.d3b.jp/npcolumn/4273
佐藤優氏は閣議決定直後の時点で複数のメディアに対し、今回の閣議決定はむしろ集団的自衛権の行使がこれまで以上に難しくなった内容であり、その点で公明党の圧勝だとまで述べている。
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木村草太氏は、閣議決定で「集団的自衛権」と称されているものの内実が、実際は個別的自衛権と集団的自衛権の重複する領域の事象であり、従来の政府見解を一歩も踏み越えていない。この閣議決定の精巧な文案が公明党と内閣法制局によって入念に作られたものであり、むしろこれまで曖昧に解釈されてきた自衛隊の海外派遣にも明確な縛りを与えるものになったことを指摘。国会での法制局長官の答弁には、従来と何ら変わるものではないというシグナルが埋め込まれていることも明かしている。
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小林節氏も、一見すると集団的自衛権が解禁されたように見える。しかし、実際問題として、例えば米国が攻撃された場合に、わが国の存立とわが国民の人権が全面的に否定される明白な危険がある…事例など想定し難い。(中略)そういう意味で、私は、あの7月1日の閣議決定によっても「憲法9条は守られた」と言えるので、公明党の主張は正しいのではないか…と思えてきた。(大阪日日新聞「一刀両断」)
.....また、森田実氏も、ブログで、今回の安倍内閣の集団的自衛権行使容認の閣議決定に至る経過を再調査してみました。閣議決定の内容も改めて検討してみました。その結果、私が出した結論は、山口那津男公明党代表を信じ、山口那津男公明党代表を、自分勝手に支持する、ということです。
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木村草太氏は先の番組で、なぜ新聞などのマスメディアがこのことに触れないのかという問いに対し、「反対」を唱えてきたメディアは今さらその勢いを撤回できず、「賛成」のメディアは公明党と内閣法制局に〝名を捨てて実を取られた〟と認めるわけにいかないのだろうと述べている。
いずれにしても、法案審議が始まるのは1年先だ。他国の戦争に加担する集団的自衛権の行使など、断じて容認してはならない。
「閣議決定で集団的自衛権が容認されてしまった」「日本の針路が変わってしまった」とナーバスに高唱し非難することが、むしろ既にルビコンを渡り終えたかのようなぼんやりした既成事実を作る力学としてはたらくようなことがあってはならない。