袴田事件の即時抗告審 高裁、1年以内に判断か DNA再鑑定が焦点-47NEWS(2014年4月7日)

http://www.47news.jp/47topics/e/252280.php
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審理の舞台は東京高裁に移った。釈放に対する検察の異議は退けられたが、再審について高裁の結論はすぐ出そうもない。焦点は再びDNA型鑑定をするかどうか。専門家の間では数カ月から1年が必要との見方が強い。
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袴田さんの再審請求は今回が2回目。第1次請求では高裁での審理に10年が費やされた。元検事の 落合洋司弁護士は「死刑執行が停止され、釈放されたことで、高裁が結論を急ぐ切迫性は弱まった」と、審理が長引く可能性を指摘する。

一方、東京高裁で裁判長を務めた経験のある 門野博法政大法科大学院教授は、年単位の長期審理になる可能性は低いと見る。「違法捜査が指摘されたこともあり、世論は袴田さんに同情的だ。必要と判断すれば再鑑定するだろうが、期限を区切るなどして急がせるはず」というのが理由だ。
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再審事件に詳しい一橋大大学院の 村岡啓一特任教授は「検察側が主張する通りの結果が出ても、袴田さんが犯人との立証はできない。無意味な再鑑定は不必要だ」と力説する。「確定判決の立証は最初からぼろぼろだった。静岡地裁決定の柱はDNA型鑑定だけではない」と、高裁が早期に結論を出すことに期待している。