「逃げ場所ないなら動物園に」 新学期へ 上野から発信 - 東京新聞(2017年9月1日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201709/CK2017090102000119.html
https://megalodon.jp/2017-0901-1003-34/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201709/CK2017090102000119.html

逃げ場がなければ動物園にいらっしゃい−。夏休みが終わり、子どもの自殺が最も多くなる九月一日を前に、上野動物園(東京都台東区)が短文投稿サイト「ツイッター」の公式アカウントで、こんなメッセージを発信した。このつぶやきに「逃げていいかな」「温かい言葉をありがとう」と多くのコメントがつき、共感の輪が広がっている。(井上圭子)
「学校に行きたくないと思い悩んでいるみなさんへ」で始まるツイートは三十日付。「敵から逃げる時は、一目散に水の中へ飛び込む」というアメリカバクの写真を添え、「誰かの許可はいりません。脇目も振らず逃げてください。もし逃げ場所がなければ動物園へいらっしゃい」と呼び掛けた。最後は「人間社会なんぞに縛られないたくさんの生物があなたを待っていますから」と結んでいる。
直後からコメント欄は「心に染みた」「迎えてくれる場があるだけで救われる」などの声であふれた。「いじめられていたころの逃げ場が動物園だった」という人は、「死にたくなった日もあったけど、ゾウに『また明日』と手を振ったら、明日も生きてなきゃねって思えた」。共感を示す「いいね」は、一日午前零時で九万五千を超えた。
園によると発信したのは教育普及課のツイッター担当者。「公式アカウントなので個人としてのコメントは控えたい」としながらも、「たくさんの人に見ていただきうれしい」と話す。
元園長の小宮輝之さん(69)も「すごくいい。無料開放してもいいくらい。震災後、一人で来て癒やされている人をよく見かけた。命に触れられる場所。大人も行けばいい」と勧める。
内閣府によると、十八歳以下の自殺率は一年のうち九月一日が最多。二〇一五年八月には、神奈川県鎌倉市の市立図書館が「学校が始まるのが死ぬほどつらい子は図書館へ」と公式ツイッターで呼び掛けた。

今日の子どもの様子 しっかり見て 夏休み明け 尾木さんメッセージ - 東京新聞(2017年9月1日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201709/CK2017090102000121.html
https://megalodon.jp/2017-0901-1005-50/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201709/CK2017090102000121.html

いじめなどの悩みを抱える子どもたちはどうすればいいのか。命を守るために保護者や教員は何ができるのか。多くの学校で2学期が始まり、子どもの自殺が1年で最も多い9月1日を前に、教育評論家の尾木直樹さん(70)に子ども、親、先生へのメッセージを聞いた。(井本拓志)
一学期にいじめられたり、トラブルがあったりした子どもたちへ。今日、朝から頭痛がしたり、玄関で動けなくなったりしたら、学校へ行かなくていい。「緊急避難」してください。
ここで学校に行かないのは、逃げではありません。災害と同じように、命を守るために避難する正しい行動です。学校へ行かないことに後ろめたさを感じる必要はありません。
やましさを感じたとしても、命さえあれば後からなんとでも挽回できる。自分で命を落とすことだけは、してはいけません。
学校へ行かない時間は、例えばボランティア活動に参加したりして、新しい人間関係、新しい目標をつくることも大切です。
保護者は今日、学校から帰ってきた子どもの様子に特に気を配ってほしい。「どうだった?」「何かあったら言ってね」と声を掛けてほしい。そして元気なうちに「学校を休んでもいいんだよ」と言ってあげて。追い詰められ、判断力が落ちてからでは遅いのです。
自殺した後、周囲が「普段と変わらなかった」と言うことがありますが、そんなことはあり得ません。友人や祖父母など、誰かに「死にたい」とつぶやいたりしていたはずです。冗談めかしているかもしれませんが、聞いた人は親や先生に必ず相談してほしい。
先生たちは、一学期にあったいじめやトラブルが解決したと思っていても、被害、加害双方の子どもの顔色をしっかり見てください。被害者側には「先生は味方だ」と伝える。加害者側には「一学期のようなことをなくすためにどう考えていますか」と聞くと同時に「先生も全力で応援する」と伝えてください。

(筆洗)「行きたくない」という気持ちを大切に生きてほしい、 - 東京新聞(2017年9月1日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017090102000129.html
https://megalodon.jp/2017-0901-1006-50/www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017090102000129.html

ランドセルしょった
六歳のぼく
学校へ行くとき
いつもまつおかさんちの前で
泣きたくなった
うちから 四軒さきの
小さな小さな家だったが
いつも そこから
ひきかえしたくなった…



そんな詩を書いたのは、二〇〇〇年に六十歳で逝った辻征夫さんだ。辻さんは、小学校の事務職員として働いたことがあった。だが、そろばんができないため経理はお手上げ。要領が悪く、子どもたちをハラハラしながら見ていることしかできなかったという。
そういう詩人が生きていたら今ごろ、ハラハラどころではなく、いても立ってもいられなかったろう。政府の調査では、不登校を始めるのが最も多いとみられるのは、夏休み明け。そして、子どもの自殺が最も起こりやすいのは、九月一日前後。
「行きたくない」が「生きたくない」となってしまう子がいるのなら、はっきり伝えたい。「行きたくない」という気持ちを大切に生きてほしい、と。
辻さんの詩は、続く。



未知の場所へ
行こうとするとき
いまでも ぼくに
まつおかさんちがある
こころぼそさと かなしみが
いちどきに あふれてくる
ぼくは べつだん泣いたって
かまわないのだが
叫んだって いっこうに
かまわないのだがと
かんがえながら 黙って
とおりすぎる


だれもが、そんな「まつおかさんち」を心に抱えているはずだ。

(北朝鮮)自ら地雷を踏む日本の政治とメディア―亡国の「敵基地攻撃能力」(志葉玲さん) - Y!ニュース(2017年9月1日)

https://news.yahoo.co.jp/byline/shivarei/20170901-00075241/

  • 「敵基地攻撃能力」が北朝鮮の矛先を日本に向ける
  • 軍事的な現実を無視した強硬論
  • 支持率や売り上げのために日本を危機にさらすな

(ユリイカ!)強い政治家、求める訳は - 朝日新聞(2017年8月31日)

2017年8月31日
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13110269.html
http://archive.is/2017.09.01-042824/http://www.asahi.com/articles/DA3S13110269.html

経済的に不安定な人は、他人の言うことに耳を傾けない独裁的な政治家を支持しがちになる――。英国の研究チームが、世界の14万人へのアンケートを分析した論文を、米科学アカデミー紀要に発表した。
チームは2016年の大統領選を前にした米国の750人を調査。トランプ氏はクリントン氏より「独裁的」とみる人が多く、貧困率や失業率が高い地域に住んでいる人ほど、トランプ氏に投票すると答えた。
米国以外でも同じかどうかを確かめるため、69カ国の13万8千人を調べた。失業率が高い地域の人ほど、「議会や選挙を気にしなくてもいい強い指導者」を好んだ。「人生を自分でどれだけコントロールできているか」を自己評価した点数が低い人ほど、強い指導者を求めていた。
チームはこの結果について、「世界の有権者が独裁的な指導者を選び続けるわけを説明するものだ」と考察。サルの群れも食べ物をめぐる争いなど不安定な状況に置かれると、ボスを頂点とする階層支配が厳しくなるという。人間も同じ、ということらしい。(小宮山亮磨)

幼稚園が2歳児預かり 待機児対策 国が費用補助 来年4月から - 東京新聞(2017年9月1日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201709/CK2017090102000116.html
https://megalodon.jp/2017-0901-1008-32/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201709/CK2017090102000116.html

保育所などへ入れない待機児童対策として、三歳児以上が通う幼稚園でも二歳児を預かる仕組みを、文部科学省内閣府などが整備する。来年四月の開始を目指し、施設改修費用は国が補助する。
幼稚園は、学校教育法で三〜五歳児が通うと決められている。開園時間は一日四時間で、十一時間の保育所より短く、共働き家庭には使いづらかったが、最近は別料金で夕方五時ごろまで見る「一時預かり」を実施する園が増えている。
新しい仕組みはこの制度を拡大し、園児の定員とは別に、二歳児を長時間預かれるようにする。保育料は所得によって変わり、月三万〜四万円の見通し。
待機児童は一、二歳児が七割を占める。今年十月から育児休業の取得期間が半年延長されて最長二年になり、二歳までは家庭で育てやすくなるため、今後は二歳児の保育需要が増えるとみられる。
働く女性の増加で保育所の需要が年々高まる一方、幼稚園では園児が減っているという背景もある。国は幼稚園でも二歳以下の子どもを受け入れられるよう、保育所の役割も併せ持つ「認定こども園」への転換などを促してきたが、ゼロ歳児保育への不安や負担感などから進んでこなかった。
幼稚園によっては入園前の慣らし保育で二歳児を受け入れた経験があることから、国は六月に公表した「子育て安心プラン」に、二歳児を限定で預かる仕組みづくりを盛り込み、検討してきた。待機児童削減につながるだけでなく、幼稚園にとっても園児獲得のメリットがあるとしている。 (土門哲雄、柏崎智子)

辺野古移設反対組織に平和賞授与 ドイツ国際団体、非暴力を評価 - 共同通信 47NEWS(2017年8月31日)

https://this.kiji.is/275959501096091657
http://archive.is/2017.08.31-200732/https://this.kiji.is/275959501096091657

ドイツの国際平和団体「国際平和ビューロー」(IPB、ベルリン)は、2017年のショーン・マクブライド平和賞を、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する政党や団体でつくる「オール沖縄会議」に授与すると決めた。IPBから連絡を受けた同会議関係者が31日明らかにした。
IPB自体は、1910年にノーベル平和賞を受賞している。
オール沖縄会議は、移設反対を掲げる翁長雄志知事の支援母体で15年12月に設立。授賞理由に「軍事化や米軍基地に反対する非暴力の取り組み」などを挙げた。
授賞式は11月24日にスペイン・バルセロナで開催される。

「オール沖縄会議」平和賞 非暴力で辺野古反対 - 東京新聞(2017年9月1日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201709/CK2017090102000122.html
https://megalodon.jp/2017-0901-1009-32/www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201709/CK2017090102000122.html

ドイツの国際平和団体「国際平和ビューロー」(IPB、ベルリン)は、二〇一七年のショーン・マクブライド平和賞を、米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古(へのこ)移設に反対する政党や団体でつくる「オール沖縄会議」に授与すると決めた。IPBが三十一日、共同通信に明らかにした。
IPB自体は、一九一〇年にノーベル平和賞を受賞している。マクブライド平和賞は〇三年に日本原水爆被害者団体協議会(被団協)、〇六年に「平和市長会議」に授与された。
オール沖縄会議は、移設反対を掲げる翁長雄志(おながたけし)知事の支援母体で一五年十二月に設立。授賞理由に「軍事化や米軍基地に反対する非暴力の取り組み」などを挙げた。
IPBは授賞決定通知で「(同会議は)決して諦めずに闘いを続け、さまざまな行動を起こしてきた。過去の努力を認め、現在の運動を支援したい」とした。
オール沖縄会議共同代表の高良(たから)鉄美・琉球大教授は「辺野古では非暴力に徹して長い間、抗議運動を続けている。沖縄の問題の理解を広げられるよう海外発信していきたい」と話した。
マクブライド平和賞は、IPB会長を務めた故ショーン・マクブライド氏の功績をたたえ一九九二年に創設。平和や軍縮、人権の分野で活躍した個人・団体に贈られる。授賞式は十一月二十四日にスペイン・バルセロナで開催される。

音楽や映画を一緒に楽しもう 韓国語翻訳者ら有志 差別、排外主義に対抗 - 東京新聞(2017年9月1日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201709/CK2017090102000160.html
https://megalodon.jp/2017-0901-1010-43/www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201709/CK2017090102000160.html

差別の扇動や排外主義に対抗しようと、韓国語翻訳者ら有志が二日、在日本韓国YMCAアジア青少年センター(千代田区猿楽町二)で、「『あなたここにいてくれますか』フェスティバル」を開く。音楽や映画、対談などを、誰もが分け隔てなく一緒に楽しもうというイベントだ。 (佐藤大
発端は、六月の一橋大の学園祭で計画された作家百田尚樹氏の講演会が、学内からの反対で中止になったこと。この直後から、学園祭の実行委員会に差別禁止ガイドラインの策定などを求めた市民グループ・反レイシズム情報センター(ARIC)や代表の梁英聖さんに対し、ツイッター上で「反日」「日本から出て行け」「ただじゃおかない」などの差別や脅迫の書き込みが相次いだ。
これを知った韓国映像翻訳「西ケ原字幕社」(杉並区)代表で一橋大出身の林原圭吾さん(41)は「これ以上、座視できない」。梁さんと面識はなかったが、知人の韓国語教師や映画ライターらに声を掛けてイベントを企画した。
当日は、梁さんと翻訳家でライターの実川元子さんが「差別を可視化するサッカーの試み」と題して対談するほか、韓国の盧武鉉ノムヒョン)元大統領の歩みを描いた本邦初公開の映画「ムヒョン〜二都物語」、朝鮮半島伝統芸能に打ち込む韓国学校の高校生を追った映画「でんげい」の上映、韓国アーティストのライブなどがある。
林原さんは「梁さんに向けられた罵詈(ばり)雑言は、繰り返される愚行であり、自分に向けられた矢。『出て行け』なんて言われる筋合いはない、と発信したい」と話す。
チケットは、ワンデーパス三千八百円、一プログラム千円。収益はARICに寄付する。問い合わせは、西ケ原字幕社=電03(3397)2235=へ。

(余録)「災害後の何日かのあいだ… - 毎日新聞(2017年9月1日)

https://mainichi.jp/articles/20170901/ddm/001/070/144000c
http://archive.is/2017.09.01-010325/https://mainichi.jp/articles/20170901/ddm/001/070/144000c

「災害後の何日かのあいだ、日本国民をとらえた奇妙なパニックのことを指摘しなければなりません」。劇作家でフランスの駐日大使を務めたポール・クローデルは本国の外務省に関東大震災の報告をした。
放火や略奪の流言が飛び交う中でのことである。「人々は不幸な朝鮮人たちを追跡しはじめ、見つけしだい、犬のように殺しています。私は目の前で1人が殺されるのを見、別のもう1人が警官に虐待されているのを目にしました」
クローデルその人は当時の日本外交に同情的で、震災下でがまん強く救援をまつ日本の庶民には温かな視線を注いだ。その日本の友にして、日本政府の虐殺事件への声明が朝鮮人の非にも触れているのを「へたな説明」と切り捨てた。
関東大震災から94年となる防災の日である。10万人を超える震災の死者を悼む日だが、今年は小池百合子(こいけ・ゆりこ)東京都知事朝鮮人虐殺事件の犠牲者への追悼式典に追悼文を送るのをとりやめたという。追悼文送付は歴代知事の慣行だった。
背景には事件による犠牲者数をめぐる論議があったらしい。だが千人単位の虐殺があったのは国も認めるこの事件だ。災害と流言、偏見と民族差別が招いた痛恨の歴史的経験を軽んじるのが国際都市・東京のトップの名誉となるのか。
今や国政レベルでもキーパーソンとなった小池氏である。各国の外交団もその人となり、政治姿勢の分析を進めていよう。ならばこの一件、本国への報告にどう記されているのか。のぞけるならばのぞきたい。

震災とデマ 偏見と善意の落とし穴 - 朝日新聞(2017年9月1日)

http://www.asahi.com/articles/DA3S13111909.html
http://archive.is/2017.09.01-002334/http://www.asahi.com/articles/DA3S13111909.html

94年前の惨事に、あらためて注目が集まっている。
関東大震災の混乱のなか、官憲や市民の「自警団」の手で、多くの朝鮮人や中国人が殺された。その追悼式に追悼文を送るのを、小池百合子都知事がとりやめると表明したからだ。
真意ははっきりしない。会見では「震災に続く様々な事情で亡くなった」などと、あいまいな物言いに終始した。
これでは、事件の本質とそこから学ぶべき教訓がかき消されてしまう。リーダーとしての適格性が疑われる行いである。
朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ」といったデマを信じた人々によって虐殺があったのは、動かしようのない事実だ。
16歳だった社会学者の故清水幾太郎も、兵隊らが銃剣の血を洗うのを目撃した。一人が得意そうに「朝鮮人の血さ」と教えてくれたと書き残している。
同じ社会に生きる少数者に、差別意識や漠とした不安感を抱いている状態で、震災のような異変が起き、そこに日ごろの偏見と重なる話が流れてくると、あっさりのみ込まれてしまう。人間にはそんな一面がある。
東日本大震災でも「被災地で外国人窃盗団が横行している」といったデマが流布した。
在日コリアンたちへのヘイト行為が公然となされ、ネット上で「関東大震災での虐殺は、朝鮮人が起こした暴動への正当防衛だった」などの虚説が飛びかうのを見ると、災害時の流言飛語がはらむ危うさは、決して過去の話ではない。
多くのデマは「真実の仮面」をかぶって現れ、必ずしも悪意によって広がるのではないことを知っておきたい。
LINEやツイッターなどSNSが発達し、だれもが情報を発信する手立てをもった。
治安の悪化や買い占めなどの話を耳にした。内容は不確かかも。でも万が一のこともある。みんなで共有しておこう――。そんな「善意」や「正義感」もデマ拡散の原因になりうる。
防ぐ特効薬はない。
正確な情報で正していくしかないが、ある考えが一度植えつけられ、偏見の「鋳型」ができてしまうと、後から本当のことを示されても容易に受け入れられない。それも人間の特性で、米大統領選ではフェイクニュースが広がり続けた。
だからこそ、日ごろ知識を蓄え、デマの特徴や過去の例を知り、早めに誤りの芽を摘むことが大切だ。SNSを賢く使いこなす能力も求められよう。
きょうは防災の日関東大震災の教訓を胸に刻む日である。

麻生副総理、その発言で日本の軍国主義の「過去の亡霊」をよみがえらせる - スプートニク(2017年8月31日)

https://jp.sputniknews.com/opinion/201708314035488/
http://archive.is/2017.09.01-003149/https://jp.sputniknews.com/opinion/201708314035488/

日本の麻生副総理兼財務大臣は29日、「何百万人を殺したヒトラーは、いくら動機が正しくても駄目だ」「確たる結果を残して初めて、名政治家だったと(言われる)。人が良いだけでできる仕事ではないと、皆さんもよく分かっている」と言った発言をした。共同通信社は「ナチス・ドイツの独裁者を例示して政治家の心得を指南した発言で、国内外で問題視される可能性がある」と報じた。
スプートニク日本ロシア政府付属財政大学准教授で、政治学者のゲボルク・ミルザヤン氏は次のように懸念を示した。

麻生太郎氏は、日本の元総理大臣であり、2008年から2009年に日本政府を率いた人物だ。すなわち自国の歴史のとても繊細な部分を考慮する必要のある非常に高いレベルの政治家だ。日本は第二次世界大戦やナチズムと何らかの形で関係しているすべての犯罪と常に限りなく距離をとるべきだ。なぜなら一部の国は、日本が同国の軍国主義時代の犯罪を完全に悔恨したとは考えていないからだ。これは日中関係や日韓関係、またフィリピンを含む東南アジアの複数の国々との関係において未だ難しい問題となっている。日本の元首相で現在は副首相兼財務相が、たとえそれが遠回しだったとしてもヒトラーの活動に肯定的な見方を示したならば、中国や韓国メディアが反日宣伝のためにいつかそれを取り上げることは間違いなく、日本は軍国主義を悔い改めなかったと再び証明するだろう。そして日本のあらゆる強化は、必然的に軍国主義の復活を意味することになる。したがって麻生氏の発言は、誰かの感情を傷つけたというだけでなく、日本の外交政策や世界における日本の外交政策のポジショニングにとっても非常に大きな打撃だ」

麻生氏の不用意な発言はこれが初めてではなく、日本には麻生氏の失言をまとめたサイトなども登場しているほどだ。そこでは「さっさと死ねるようにしてもらうとか、考えないといけない」「アルツハイマーの人でもわかる」「金正日に感謝しないといけないのかもしれない」などなど、数々の失言が紹介されている。他の政治家ならば議員辞職に追い込まれそうなものだが、麻生氏の破天荒なキャラクターは国民の間で有名なので、「またいつもの失言か」と日本人は冷静に受け止めている。しかし諸外国はこの失言を真剣に捉えたり、あるいは日本批判の材料にする可能性がある。ミルザヤン氏は「特に日本は今、トランプ大統領や米国への不信を含む様々な理由で、より独立した自主的な外交政策を目指している。中国あるいは韓国のマスコミが麻生氏の発言を取り上げ、メディアで大きく報道されるのは時間の問題でしかない」と話す。もちろん日本政府はなんとかしてこの事態の収束を図るだろう。
麻生氏は2013年、戦前ドイツのナチス政権時代について「ドイツのワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか」と述べた。このときも激しい批判を受け、謝罪を余儀なくされた。ミルザヤン氏は言う。

「ワイマールに関する発言は、当時の憲法改正をめぐる議論の中で言及された。これもデリケートで難しいものだった。だが今回麻生氏は、ヒトラーの目的は大まかには正しく、その手段が間違っていたと事実上述べたことになる。しかしヒトラーの目的がドイツ民族に優越感を抱かせて民族主義国家を形成することだったのは周知の事実だ。これは日本のナショナリズムと非常によく似ている。なぜなら日本の軍国主義時代、朝鮮文化は事実上禁止されたからだ。朝鮮人には日本の名前が与えられ、ハングルも事実上禁止された。日本は、他の民族の文化を差別する政策を行ったということになる。もちろん日本は今、全く別の政策を行っているが、そういったことが日本の歴史の一ページにあったのは確かだ。そして麻生氏はヒトラーに関する発言によって、軍国主義という過去の亡霊を事実上蘇らせようとしている」

社民党幹事長の又市征治参議院議員も諸外国への影響を懸念し「ナチス・ドイツの独裁者をひきあいに政治家の心構えを説くのは言語道断であり、断じて許されない。ドイツやフランス、イスラエルでは、ホロコーストを否定し、ナチスを支持するような一切の発言や表現は法的に規制されている。麻生氏のドイツの『負の歴史』に関する無理解にあきれるばかりである。国際的にも問題を生じさせかねない」と話す。また又市氏は、「麻生氏の度重なる暴言・妄言の背景には、国民の声を無視し暴走を続けるアベ政治そのものの体質がある」と指摘している。

麻生・ペンス協議 中止の方向 - FNN(2017年9月1日)

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00369041.html
http://archive.is/2017.09.01-020006/http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00369041.html

北朝鮮情勢を理由に、中止の方向で最終調整。
来週、ワシントンで行われることが公表されていた麻生副総理と、ペンス副大統領の非公式協議が、中止の方向で調整されていることが、FNNの取材で明らかになった。
麻生副総理は、9月4日に訪米する予定だったが、複数の政府関係者によると、日本側は、北朝鮮情勢が緊迫していることを理由に、訪米を中止する方向で最終調整している。
非公式協議では、10月の日米経済対話に向けた事前の意見交換や、日本政府が8月に発動したアメリカ産冷凍牛肉のセーフガード(緊急輸入制限)についても議論することになっていた。

(政界地獄耳)民進の新代表に望むこととは - 日刊スポーツ(2017年9月1日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1880943.html
http://archive.is/2017.09.01-013358/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1880943.html

★元外相・前原誠司と元官房長官枝野幸男が争う民進党代表選は、今日1日の臨時党大会で新代表を選ぶ。党は代表選を大いに盛り上げたが、党代表・蓮舫と同幹事長・野田佳彦執行部の低調路線が党勢を低下させ、離党者を増やした。代表候補の2人は結党以来のベテランだが、中堅議員時代に政権を担い中枢で働いたからこそ、党の魅力や弱点も知り尽くしているはず。次世代の人材育成や人材発掘も視野に入れなくてはならない立場だ。党勢拡大に努力するとともに、国民が選択肢として選べる政党にしてほしい。
★その意味でも、新執行部は選挙の禍根を残さず、蓮舫が敷いたような人事をせず、ドンドンと思うように進めればいい。評価するのは有権者だ。ところがその流れに水を差す発言が、相変わらず口は出すが、票を出さない連合からあった。先月30日、都内で講演した連合会長神津里季生は、10月の3補選を含む衆院選での共産党との共闘について、「民進党共産党に頭を下げて『票をください』と言っているように見える。こんなことはあってはならない」と、野党共闘に強い反発を示した。また「連合は、共産党の影響をどうやって排除するかということで闘ってきた。選挙戦で、同じ事務所で一緒にやりましょうなんてことはあり得ない」とした。
★安倍政権と労働法改正でこっそりまとめようとして失敗した連合は、どの口で言うのか。連合が出す票が足りなくて、民進党が勝てないから選挙協力するという現実の改善なくして、どこが最大の支援団体なのか。連合が各選挙区であと3万票上乗せすれば、解決する話だ。組織内候補だけは当選させ、民進党全体に力が及ばないが、お口だけは一人前の支援団体の寝ぼけた話をはねつける力も、新代表に持ってもらいたい。(K)※敬称略