【政界地獄耳】党も内閣も灰色高官だらけ 来春話し合い解散の可能性も - 日刊スポーツ(2023年12月13日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202312130000061.html

★11日、元自民党幹事長・石破茂はテレビで「『来年度予算が成立したら辞めます』というのは“あり”だ」と発言。その一方、「何もわからないままに『安倍派は全員辞めてもらいます』というのはどうなのか」と筋道を立てるべきとの見解を示した。続けて「安倍派だから全部ダメ、その他の派閥は全部OKということなのか。他の派閥からも(裏金疑惑が)出たらどうするのか。それこそ国政の遅滞どころではない。自民党政権が終わる」と、自民党の将来に対して厳しい認識を示した。そして、閉会後すぐにも行われるのではないかという党人事と内閣改造が滞りなく進められるか懸念を口にした。

★事実、二階派麻生派からも同様な事例の報道が続き、野党も含めこれからも捜査の広がりは予断を許さない。思い出すのはリクルート事件や佐川急便事件など政界への波及が続き、連日の報道合戦で政界全体が萎縮した。ロッキード事件になぞれば、安倍派幹部は全員「灰色高官」と名付けられてもおかしくない。政界関係者が言う。「国会が閉会した後、捜査は家宅捜索や身柄確保などの着手もあるだろう。そうなれば議員会館は騒然とするだろう。しかし、法の精神に照らせば額の大きさだけでなく、そのからくりで甘い汁を吸おうとする考えが党内にはびこっていることが本当の問題だ。首相・岸田文雄宏池会は額が少ないから許されているわけではないことを勘違いしてはいけない」。

★いずれも複数の議員が身柄を拘束されれば、今後は議員辞職が重なることも想定される。そうなれば4月には補選が相次ぐ可能性がある。石破の予算可決後の岸田退陣はあり得るが、一方、岸田は国民に信を問うという解散という主戦論に出る場合がある。補選が相次ぐなら、4月に解散してみてはどうかという話し合い解散の可能性も出てきたといえる。(K)※敬称略