【政界地獄耳】候補者擁立になりふり構わぬ維新 - 日刊スポーツ(2023年7月22日)

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解散総選挙が遠のいたとはいえ、各党の候補者選定は大詰めを迎えている。候補者擁立になりふり構わないのが日本維新の会だが、立憲民主党も候補者難に苦しんでいるといえる。いずれも野党第1党どころか政権交代を目指すなら、全選挙区への擁立と比例候補の整備は欠かせず、今では候補者の取り合いの様相で、候補者は当選すればなんでもいいのかという雰囲気すらある。

★国民は税金から引かれて政党交付金議席数や得票によって算出、今回は9党に振り分けられている。23年は自民党約159億円、立憲民主党約68億円、維新約33億5000万円といった具合に315億円が分配される。共産党政党交付金の制度に反対で受け取らない。政党はその責任と覚悟をもって候補者を選定してもらいたい。よく比例代表で当選した議員がさまざまな理由で党を辞めるものの議席は無所属になっても手放さない場合があるが、公認の際に何らかの取り決めはできないものか。法的に難しいのだろうか。

★さてその候補者選定だが、自民党神奈川県連(会長・小泉進次郎)は旧統一教会との関係が指摘され、22年10月、首相・岸田文雄は経済再生相・山際大志郎を更迭したがこの6月、神奈川18区の支部長に選出されている。当時の閣僚会見を記憶されている方も多いだろう。今度は19日、県連は神奈川4区の支部長に、元防衛副大臣山本朋広比例代表南関東ブロック)を選出。山本も17年に旧統一教会主催の会合で同教会の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁に「マザームーン」と絶叫した人物。最後は党本部の判断というが県連は不思議な組織で21年1月、新型コロナの緊急事態宣言下に深夜まで銀座のクラブにいたことで党を離党した元国家公安委員長松本純をすんなり復党させた経緯がある。つまりなんでも許す組織だが、県民が許すかどうかは別の話だ。(K)※敬称略