【政界地獄耳】小沢一郎のあとに続く者はいないのか 野党のエネルギーどんなものか見たい - 日刊スポーツ(2023年6月21日)

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立憲民主党小沢一郎は18日、来年秋に健康保険証を廃止することについて「恥ずかしくないのか? 詐欺ではないか? 聞かない力の間違いだったということだけのこと。国民をだました責任を取らせないといけない」と挑発。「あれだけ『自分の売りは聞く力です』と豪語しておきながら、ここまで徹底的に国民の声を聴かない総理も珍しい」とほえた。

★維新の幹部には昭和の手法と言われるかもしれないが、国民が感じていることを代弁し、そのやり方が国民に納得できるものではないのならば、はっきりとわかりやすく訴え、国民の共感を得る。小沢の発言には、しばらく野党に見られなかったそれがある。そして国民と野党が怒るととんでもないことになるというすごみが加わる。これこそが野党の幹部のすべき発言ではないか。テレビ番組でキャスターの挑発に乗りペラペラしゃべる、他党に嫌みを言われてむきになって反撃することが野党第1党代表の仕事ではない。連合の顔色をうかがう前に国民の気持ちを受け止めることが野党党首や幹部の役割ではないのか。何が筋の通った政治か、今何を言わなくてはならないかを察知する政治的勘がない人がいくら小沢のまねをしてもかなわない。そんな迫力が今までの野党に足りなかったのではないか。

★国会は会期末を迎えた。ベテラン政治家の小沢を褒めていても、野党にはそこに続く声がなければ意味がない。遠巻きに「小沢さんはすごい」と言っていても仕方がない。あとに続く者はいないのか。与野党の多くの政治家は小沢にしてやられたり、小沢に冷たくされて小沢嫌いになったり小沢の元を去った人もいた。小沢を否定する人は小沢の発言や行動までをも否定する。野党のエネルギーとはどんなものかもう1度見せてもらいたい。続く声がない時、それは立憲民主党をあきらめる時だろう。(K)※敬称略

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