(政界地獄耳) ファクスよりも無駄なもの スケジュール感ゼロの大臣 - 日刊スポーツ(2021年4月14日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202104140000039.html

★13日の会見で行改相・河野太郎霞が関の各官庁で使用しているファクスが「テレワークの阻害要因の1つになっている。そろそろファクスをやめることを真剣に考えていかなければいけない」と言い出した。「具体的なスケジュール感は何もない」と言うものの「結局ファクスがあるところに担当者が来なければいけないという話がある。メールに切り替えれば、少なくともファクスが原因でテレワークができない部分はなくなる」と言い、ある国の大使と面会した際に「自国では博物館に置かれているファクシミリという機械を日本では現役で使っている」と言われたことを披露した。

★13日の衆院本会議で、やっと16年、17年の決算報告が通ったが、縦割り行政110番を言い出し、はんこの廃止を言い出し、ワクチン担当が行き詰まれば、ファクス廃止と言い、話題づくり担当相としては面目躍如だろう。だが、例えばコロナ禍でテレワークが進み、海外・国内ともに出張が激減した霞が関、ことに外務省、経産省財務省国際金融部署などは出張費が激減しているはずだが、その公金はどこに行ったのか。どの役所も“さまざまな意味で”シュレッダーの購入が進んでいるようだが、本来ならコピー用紙の数も当然減っているはずだが、大臣はその実態をお気づきか。

★テレワークでは残業代がつかないのならば人件費も相当減っているはずで、官僚の飲み会はメディアがチェックしているかもしれないが、すべての予算が使いきれていないという総チェックの号令をかけて、総ざらいしてから次のテーマに手を出したらいかがか。そこで余剰金を隠そうとすることを見逃さないと見えを切るならともかく、具体的なスケジュール感ゼロで思い付きのように言い出す大臣の方が無駄なような気がするのは間違いだろうか。(K)※敬称略