(政界地獄耳)「新しい生活様式」政治家や官僚にこそ - 日刊スポーツ(2020年5月8日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202005080000069.html

★「長期戦を覚悟」するために国民に「新しい生活様式」を首相・安倍晋三が説くならぜひ、政治家や官僚もこの「新しい生活様式」を必ずや実行してもらいたいものだ。ことに「誰とどこで会ったかメモしたり、スマホの移動履歴をオンにする」を履行してもらいたい。この新しい生活様式になる前には優秀だからと配置された大臣や官僚たちがどんどん記憶喪失になる現象が頻繁に起きていたからだ。新しい生活様式は政治家や官僚にこそ実践してもらいたい。

★元文科省事務次官前川喜平加計学園獣医学部開校について首相補佐官和泉洋人から官邸に呼び出され、「総理が自分の口からは言えないから、代わりに自分が言う」と3回にわたり圧力をかけられたとしたが、和泉は「記憶はまったく残っていない。したがって言ってない」と否定。愛媛県職員が作成した備忘録には「柳瀬唯夫首相秘書官(当時)と面会し『本件は首相案件』と言われた」とあったが柳瀬は「面会していない」と言い張った。だが、のちに県職員が面会した時の柳瀬の「首相秘書官」の名刺が出て来た。加計学園の話だけでもほかにも何例もある。

★ここ数年の安倍内閣のスキャンダルはそのほとんどが新しい生活様式を取り入れれば解決していたし、うそかどうかすぐわかる。加えて「個別の発言の記載不要」「議事録を残す必要ない」「直ちに破棄した」など官僚が作成したメモや議事録を破棄するなど言語道断。無論議事録を改ざんしてもいけない。それでは新しい生活様式違反になってしまう。ネットには自粛破りを許さない「自粛警察」なるものがあるようだが、政治家や官僚向けに新しい生活様式の「誰とどこで会ったかのメモをしない、または改ざんすることを許さない警察」はないものか。(K)※敬称略