[大弦小弦]スマホを置いて、家族で話そう! - 沖縄タイムス(2020年4月16日)

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/560614
http://archive.today/2020.04.16-022225/https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/560614

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、県内の多くの小中高校でゴールデンウイーク明けまでの休校延長が決まった。子どもたちが外出を控え、友達と一緒に遊べないつらい日が続く

▼そんな中、全国的にスマホの過剰使用のリスクが高まっている。塾や部活も休みになり、ゲーム、動画、SNSにはまるのは必然的な流れ。仕事が休めず、子どもの行動を事細かに見守ることが困難な家庭もある。スマホ漬けをどう防ぐか悩む親も多いはずだ

厚生労働省の2017年度調査では、中高生の7人に1人の割合で病的なネット依存が疑われるという衝撃的な結果が出た。コロナ禍でさらに増える懸念があり、休校明けの生活への影響も心配になる

▼「スマホ廃人」などの著書があるジャーナリストの石川結貴さんは、スマホ世代の子どもにガミガミ注意するより、正当な理由をもとに話し合うことが効果的と説明する

▼仮に1日3時間の利用なら、1年間で45日もスマホ漬けの生活になる。このように可視化し、子ども自身に考えさせることが重要だという。叱ったり、没収することは不満を募らせるだけで解決につながらない

スマホは使い方次第の便利な道具でしかない。非常時こそ家族で過ごす時間を大切にしたい。子どもたちもスマホを置いて、話したいことはたくさんあるはずだから。(吉川毅)