教員の時間外労働抑制へ 静岡・大里中、公立校で初フレックス制 - 東京新聞(2019年2月20日)

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教員の働き方改革の一環で、静岡市立大里中学校が四月から教員が勤務時間を二通りの時間帯から選択できる「フレックス制」を導入する。文部科学省によると、公立校でフレックス制が導入されるのは全国でも前例がない。
導入するフレックス制では、通常勤務(午前八時十五分~午後四時四十五分)か、二時間目からの出勤となる遅番(午前九時半~午後六時)かを選択できる。全員が同じ勤務とならないよう、私的な用事や業務の忙しさなどを加味し通常か遅番かを調整する。遅番の教諭は、部活動の顧問が通常勤務の時間内で帰宅できるように、顧問に代わって最後まで部活動を見守る。
生徒の下校時間も厳格に定める。部活動は原則として午後四時から六時までの最長二時間とする。宿題や定期テストの縮小も検討し、四月以降、時間外労働は最長でも月四十五時間に抑えられると試算している。
教員の長時間労働は部活動や授業の準備などが原因とされ、社会問題化している。大里中でも現状、午後七時半ごろまで部活動を指導し、そこから授業の準備で午後十時ごろまで残業する実態があるという。大里中の山下由修校長は「部下の命や健康をこれ以上危険にさらすわけにはいかない。必要ない業務をなくす意識改革も進めたい」と話す。教員の勤務時間の管理は、学校長に権限が与えられている。 (広田和也)