http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201902/CK2019021102000137.html
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自民党は十日、党大会を東京都内のホテルで開いた。安倍晋三首相(党総裁)は演説で「いよいよ立党以来の悲願である憲法改正に取り組むときが来た」と語り、改憲に改めて強い意欲を示した。自衛隊の新規隊員募集に対して、都道府県の六割以上が協力を拒否していると指摘。「憲法にしっかりと自衛隊と明記して、違憲論争に終止符を打とうではないか」と改憲の必要性を強調した。 (村上一樹)
四月の統一地方選と夏の参院選が重なる十二年に一度の「亥(い)年選挙」に向けては「厳しい戦いになるが、まなじりを決して戦い抜いていく先頭に立つ決意だ」と結束を呼び掛けた。
さらに「十二年前の亥年の参院選ではわが党が惨敗を喫した。当時総裁だった私の責任だ。片時たりとも忘れたことはない」と振り返った。
第一次政権時の二〇〇七年参院選で惨敗し、その後の退陣につながったことに「敗北によって政治は安定を失い、あの悪夢のような民主党政権が誕生した」と語った。
毎月勤労統計の不正を巡っては「徹底的に検証し、再発防止に全力を尽くしていくことで責任を果たしていく」と説明した。
ロシアとの北方領土交渉については「私とプーチン大統領の手で必ず終止符を打つ」と力説。北朝鮮による日本人拉致問題の解決にも「私の使命だ」と意欲を示した。◆「そういう自治体知らない」石破氏、信頼得られぬと批判
安倍晋三首相が自民党大会の演説で、自衛隊の新規隊員募集に対し、都道府県の六割以上が協力を拒否していると発言したことについて、防衛相経験者の石破茂元幹事長は十日、記者団に「『憲法違反なんで自衛隊の募集に協力しない』と言った自治体を私は知らない」と語った。
石破氏は「協力しない自治体がどこなのかということは、自衛隊が築いてきた信頼関係を壊すことになる。協力しない自治体はけしからんと選挙を戦っても、有権者の信頼は得られない」と批判した。
さらに「去年は自衛隊を憲法違反と言っている学者がいるから、憲法を変えるという論法だった。今年は自衛隊募集に協力しない自治体があるから、憲法を変えるという論法だった」と指摘した。 (村上一樹)