宮城・高1自殺 父親「担任罵声」 校長「指導の範囲内」 - 毎日新聞(2018年10月31日)

http://mainichi.jp/articles/20181101/k00/00m/040/114000c
http://archive.today/2018.10.31-141025/https://mainichi.jp/articles/20181101/k00/00m/040/114000c

宮城県工業高校1年の男子生徒(当時15歳)が今年8月、仙台市内の自宅で自殺したのは、担任の男性教諭から日常的に罵声を浴びせられたり、部活動を禁じられたりしたことが原因として、生徒の父親(44)が31日、県と県教委に第三者委員会での調査を要請した。県教委は第三者委で調査する方針を示したが、同高の西尾正人校長は「(担任教諭の指導は)教育的指導の範囲内と認識している」と話した。
父親によると、男子生徒は入学直後から担任に徹夜をしなければ終わらないほどの課題提出を求められたが、「やり直せ」と突き返されるなどし、6月ごろから部活動への参加も禁じられた。男子生徒は母親に「先生は俺にだけ強く当たる」と話していたという。担任が「別の生徒の机を蹴って怒る」とも話していたという。
男子生徒は夏休み最終日の8月21日、自宅の自室で自殺しているのを母親が発見。同31日には、父親が同高の生徒が書き込んだとみられる「先生が人を殺すなよ」といった内容のツイッターを確認し、県警に相談した。父親はこの日に記者会見を開き、「先生の言葉によるパワハラで『指導死』だ」と訴えた。友人関係のトラブルは確認されておらず、遺書は見つかっていない。
一方、県教委も記者会見し、男子生徒に課題の提出を要求したのは教科担当の教諭で「担任は直接の指導はしていない」と説明した。生徒の部活動を禁じたのも部活の顧問教諭で「勉強が遅れている場合はどのクラスでも部活動を止めて勉強に専念させる。全ての生徒に同じ指導をしている」と述べた。【本橋敦子、滝沢一誠】