(政界地獄耳)安室奈美恵におびえる自民選対 - 日刊スポーツ(2018年9月13日)

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201809130000204.html
http://archive.today/2018.09.13-004118/https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201809130000204.html

★今日13日告示、30日投開票の沖縄県知事選は、国政並みの大型選挙だ。国民の関心事である新基地建設問題を抱え、政府と渡り合った県知事・翁長雄志が志半ばでがんに倒れたこともあり、政治的に言えば弔い選挙となる。早々に自民党幹部職員や、同党の各派閥の秘書たちが大挙して沖縄入り。選挙活動をサポートしている。公明党も、支持母体の創価学会が大掛かりな支援体制で臨んでいるともいわれる。

★その分、前哨戦は過熱気味だ。自由党幹事長・玉城デニーは翁長の遺志を引き継ぐ形で、オール沖縄が推す。一方、自民、公明、維新、希望が推薦する前宜野湾市長・佐喜真淳との事実上の一騎打ちとなる中、玉城陣営へ向けた中傷が厳しい。「ネット動画の中傷映像がいくつも流れ、同様の怪文書も県内で配布されている。ことに自由党代表・小沢一郎宜野座村に持つ別荘建設に、玉城が関与しているかの映像がひどい」(玉城選対の1人)。その動画をツイッターに上げた公明党中央幹事の衆院議員・遠山清彦は「知事選へ立候補を決めた玉城デニー氏は、知事になった後も、この人にいろいろ相談するのだろう。絶対阻止する」と書き込んだ。

★一方、自民党選対は、16日に引退する歌手・安室奈美恵が何らかのメッセージを出すのではないかと、おびえているという。安室は00年の九州・沖縄サミットで、主要8カ国首脳らの前でテーマソングを歌った。翁長の訃報に接した際には「沖縄のことを考え、沖縄のために尽くしてこられた翁長知事のご遺志がこの先も受け継がれ、これからも多くの人に愛される沖縄であることを願っております」とメッセージを出すなど、絶大な影響力がある。この選挙、候補者たちは一体何と戦っているのだろう。県民の意思をくむのは誰か。(K)※敬称略